HelloWould!!!!
□第7話 池田屋事件
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元治元年六月ーーーーーーーーー
この世界にきてはや数ヶ月。相変わらず屯所に監禁状態だ。しかも、最近では副長補佐という役所を乱用して鬼の副長様が書類の仕事を押し付けるようになってきた。まあ、確かにあたしは副長補佐役だ、でもあれだけお前のことは信用ならねぇとか言ってたくせに急になんなんだ‼頼られるのはまあ嬉しいのは事実だけど内心複雑だ。千鶴は斎藤さんから剣のお墨付きをもらい外出を許可され父を探すため巡察に同行している。今日も行ってしまった。正直千鶴が羨ましい。
「土方さ〜ん。あたしにも外出許可くださいよ〜。」
「だめだ。無駄話なんかしてねーでさっさと手動かせ。」
「うぅ〜」
部屋に閉じこもってもう半日以上は過ぎてる。もう夕方だ。まあ屯所から外出できない時点で外も部屋もあまり変わらないのだが。
「1回で、1回だけでいいから‼外の空気を吸わせて‼お願い‼」
「だめだ。」
「ちくしょぉぉぉぉぉ‼この鬼‼鬼畜野郎‼」
「最高の褒め言葉だな。」
「………。もういい。なにもいいません。」
諦めて仕事に取り掛かろうとした時。慌てた様子で平助が部屋にやってきた。
「土方さん‼」
「どうした?平助?」
「巡察に出てた1番組が長州の古堅俊太郎を捕らえてきたんだ‼」
「なんだと⁉で、古堅はどこに?」
「拷問室だ。土方さん頼めるか?」
「わかった。」
平助は軽く頷くと走っていってしまった。
「拷問するんですか?う〜怖っ。」
「お前も見に来るか?」
真顔で言った彼にドン引きする。
「誰が好き好んで拷問なんて見るんですか。あたしはこのままここで仕事の続きしてますよ。」
「そうか。頼んだぞ。」
「へいへい。」