HelloWould!!!!

□第3話 優しい人と可愛い妹
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カンナが部屋に隔離された後直ぐ近藤と山南が帰宅し話し合いになった。神流の能力。羅刹を見てしまったこと。諸々話し合った結果神流は屯所に置かれ監視されることとなった。話し合い中。近藤さんは目を輝かせ神流に早く合わせろと言ってやまなかった。山南は羅刹とはまた違う能力の持った人間の登場に興味を見せていた。存在をあまり知られたくない千鶴は神流が女だと聞いた瞬間目を輝かせていた。

処遇の決まった神流は部屋から先程いた場所に案内される。部屋に入ったとき感じたのは最初にいたメンバーとは異なる3人の存在に気がついた。1人はにこにこと笑みを浮かべ歓迎されているのが嫌でもわかる。もう1人は眼鏡を掛け何か探るような目を向けてきた。もう1人は団子屋で浪人を退治した時原田とか言う奴と一緒に見回りをしていた子だ。そこに座れと言われた場所に腰を下ろす。

「この子がトシ達が言っていた子か‼うんうん。別嬪さんじゃないか‼私は新選組局長の近藤勇だ‼君の名前はなんていうのかね?」

「星川 神流です。」

「星川君か。女の子なのに酷いことをしたな。すまなかった。」

近藤と呼ばれた人は床に自身の額を付け深々と頭を下げてくる。

「うぇぇ⁉そんな頭上げてください‼あのくらいどうってことないですし‼」

簡単に頭を下げる近藤さんに驚いた。こんなチンピラ組織を纏め上げる位だから怖い性格をしているのかと思ったら、頭まで下げられるとは思いもしなかった。

「彼女の言う通りです。近藤さん。新選組局長の貴方が頭を下げるものではありません。」

「山南君…。」

「近藤さんは優しすぎんだよ。」

「トシまで。」

本人がいる前でそこまで言われると複雑だ。

「それでだ。本題に入る。お前のことを近藤さんたちと話し合った結果屯所で保護することに決めた。見ての通り男しかいねぇ中で女がいると風紀が乱れる。だからお前には男装をしてもらう。」

「はーい。」

「お前は隊士として働いてもらう予定だが実力がどれほどかまだ把握できてねぇ。だから明日総司と戦って決める。」

「え?戦うんですかー。やだなー。」

「嬉しいなー。神流ちゃんと戦えるなんて、この前みたいにはいかないからね。」

沖田さんはやる気満々の様だ。

「あたしは全然嬉しくない。」

「何か言った?」

「いえ、なにも。」

「話もまとまったし、これで会議は終了する。星川と千鶴は話がある残ってくれ。」

土方がそう言うと幹部達はみな自室に戻っていった。静まり返った広場に残った3人。

「雪村。急でわるいんだがが少しの間こいつと部屋を共同で使ってくれねぇーか?今隊士が増えて部屋が足らなくてな。」

「そう言うことなら大丈夫です。よろしくお願いしますねカンナさん‼改めて私は雪村千鶴です。」

「こちらこそ。改めまして星川 神流っていいます。千鶴ちゃんって呼んでいいかな?」

ニコリと笑顔を返せば何故か赤面する千鶴ちゃん。人見知りなのかな?

「は、はい……」

俯いてしまった千鶴ちゃん。馴れ馴れしく接しすぎて嫌われちゃったかな?

「話はそれだけだ。早く部屋に戻れ。」

「はい。」

「はーい。」

そう言い残した土方は広間を出て行った。

「私達も部屋にいきましょうか。案内します。」

「あぁ。お願いするよ。」
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