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□目に映るもの03
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ーーースタスタ

「懐かしいな・・・」



「久しぶりですね
Mr.甲斐」



「おお!!
久しぶりだな、野島」


馬路須賀女学園校長:野島 百合子
その校長が迎え入れたのは
甲斐呼ばれる男


伸びた髭から白い歯を見せ
眩しい笑顔を見せる
野島に促され校長室へと歩いて行った













「くっそババア
朝っぱらから呼び出しやがって」



日曜だというのに呼び出しを食らった
優子の御機嫌は斜めであったが
名前の事でと言われれば行かない訳にはいかない


ーーーバンッッ!!
勢い良く校長室の扉を開けた


「おい!!何の・・・用・・・
あんた誰だ???」



「good morning Mrs.優子 大島
紹介します、こちらは
私の元担任のMr.義秀 甲斐」



「担任!? ババアの!?
って事はマジ女にいたってことか!?」



「あぁ、そうだ
よろしくな大島!!」



「お、おう
え、で、何でこのクマみたいなやつが
ここにいんだ??」


失礼な言葉を放ちつつ野島の隣に腰を下ろす


「・・・くま・・・」



「実は今、わが校にいる
Mrs.名前 苗字の養父を
してらっしゃいます」



「名前の・・・養父??
養父って・・・」



「実の父じゃない」



「・・・な、は・・・??
・・・そんな事聞いてねぇよ」



驚き野島と顔を見合わせる義秀
一度考えを整理して優子に向き合う



「何も聞いてないのか??」



「・・・体の事、目のことは聞いた」



「・・・そうか・・・
今日はな大島、君と話をするために来たんだ

野島に聞いた この学校でお前なら一番に
名前と向き合えるんじゃないかって」


それを聞いた優子は異住まいを正し
義秀の言葉に耳を傾ける


「・・・まず、最初に言っておく
名前の事で俺が知っている事は少ないあいつに会って1年半経ったが未だ親戚の一人でしかない

それでもあいつを理解しようと努力してきた


これからも話すことは
1年半で分かった名前の全てだ」
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