奔放自在な夢
□3話
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「お前、金は大丈夫なのか」
刀を直し終えるまで甘味屋で時間を潰すことにした私達は鍛冶屋を出て道を歩いていた
「大丈夫じゃなきゃ直してくれなんて頼まないさ」
「…そう」
8歳で旅に出てから毎月多すぎるぐらいのお小遣いをもらっている
それに加え金を使う機会が余りなかったため貯金がかなりある
「あの短剣、家宝だって言ってたわりには錆だらけでしたよね?」
「それはね、私…の先祖、初代っていわれる人が使って以降、鞘から出されることがなかったかららしいよ」
扱いが雑だったことはないハズです…
「つーか、お前成長したな、色々と
その性格は変わんねーけど」
「デカイアルな」
と頭から爪先にかけてじっくり見られる
(銀さんも神楽も目線が胸の方に向いているのは気のせいだろうか)
「お前らどこ見てんだよ!」
「うるせーよ、ダメガネ
テメーも顔赤くしてんじゃねーよ」
「し、してませんよ!つーかダメガネ言うな!」
マリカそっちのけで話が盛り上がっていく
胸の話するなよ道の真ん中で
__ザザッ ビチョッ
「いや、銀さんビックリだわ
あの小さかったマリカが…
あれ?マリカどこだ?」
「…さっきまで横にいましたよね?」
キョロキョロと周りを見る二人
「あれじゃないアルか?」
と神楽の指差した先には下半身が地面に埋まった状態のマリカ
「何やってんですか、アンタ!」
「なんか落ちた、抜けない、なんかベタベタする」
銀さん達が言い合いをしている間に何故か道にあった落とし穴に落ちてしまった
抜けようとしたが落とし穴のなかに白くて酸っぱい匂いの液体?のようなものが足にくっついて重くて抜けれない
「道で落とし穴ってそうないことだぞ、喜べ」
「喜ぶことじゃねーよ」
「ダサいアルよマリカ姉」
神楽に笑われる
通行人にも見られてクスクス笑われる
「ダサくていいから喋ってないで助けてよー」
「しょうがないアルな」
神楽に引っ張って抜いてもらった
足に付いた液体?に砂などが付着し凄く汚くなる
腰まで埋まっていたため腰まで白くなった
「これ、マヨネーズじゃないですか?」
「は?なんで落とし穴にマヨネーズなの?」
銀さんはマヨネーズと聞いて少し嫌そうな顔をする
マヨ嫌いなのか?
腰まで埋まっていたからか見た目がマヨネーズズボン履いてるみたいになったんだけど…
ナンダコレ…?
「テメェら、何やってんだ?」
後ろから話し掛けられた
話し掛けてきたのは昨日の黒髪の男の人だった