奔放自在な夢
□2話
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誘拐?事件から一夜が明けた
私はとある公園の木の上で寝た
寝る前に誤って木から転落してしまったときに
その公園で寝泊まりしているという長谷川泰三という人と仲良くなった
そんな公園に別れを告げ、ある目的を遂行するため私は江戸の町へと出ていった
頭にターバンを巻いて
ーーー
ー
江戸の町を歩く私
京ではあまり見なかった天人を数年ぶりに見た
初めて天人を見たときは驚いた
恐ろしかったというのはない
私はてっきりアルマトランの知的生命体のようなものだと思っていたからだ
ええーー!?と拍子抜けしてしまったのを覚えている
…先程から通りすがりの人に
じろじろ見られている気がするのは気のせいだろうか?
自意識過剰になっているだけか
角を曲がったところで、ドン、と人にぶつかってしまった
「すみません」
「いや、こちらこそすまない」
白いペンギン?を連れてそそくさと去っていく
どこかで聞いたことのある声だ
誰だったか後ろ姿を見ながら考える
男のくせに黒くて艶々の長いストレートの髪の…
「あ、ヅラさんだ!」
と思わず大きな声を出してしまった
「ヅラじゃない!桂だあああ!」
とこちらに振り向き、桂小太郎_通称ヅラさんが叫んだ
江戸に来て早々、思わぬ人に会った