黒魔女さんnovel
□大形くん
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黒鳥さん、ずるいよ。ずるすぎるよ。
「ごめんね、大形くん...」
大罪人の僕にそんなことがいえるなんてずるいよ。
君は、純粋すぎるんだ。
僕が壊しそうなくらい、壊れやすい、純粋さなんだ。
「...くん。」
あぁ、夢か。黒鳥さんの声が聞こえるなんて。
「...うくん。」
相当疲れてるんだな、僕。
「京くん!」
「うわっ」
「うわっじゃないの!朝ごはんできてるよ。」
夢じゃなかったんだ。
だって、彼女は僕のものになったんだから。
千代子は...
「お兄ちゃん!」
「うわっだねぇ。」
「何言ってるんですか。黒魔女修行始めますよ。」
「は、はい...だねぇ。」
はぁ、結局夢か。
でも。
「現実にして見せるから待っててね、千代子。」
必ず最後は僕のものになるんだから。