明々煌々
□命のおわり
1ページ/3ページ
惨殺虐殺毒殺暗殺撲殺殴殺圧殺縊殺扼殺刺殺斬殺射殺焼殺屠殺―――
体に降り注いだアンリマユに、イコは為すすべもなく取り込まれた。
そしてそのまま、憎悪と悪徳…おおよそこの世の負であるものが渦巻く中で、ぼんやりとしていた。
呆けた表情の瞳は何を映すでもなく、蠢く汚泥をガラス玉のように反射するだけ。
その指先をピクリとも動かすことなく、泥の動きに身を任せていた。
抵抗がないことをこれ幸いとばかりに、取り込もうとするアンリマユ。
呪われた身体も、縛られた魂も、アンリマユには関係がない。
業など、すべて飲み込み、破壊し、消し去るまでのことである。
しからば、何よりその麗しき肢体を、輝かしき魂を。
犯し、溶かし、一体となろうとしたとき、ふとその動きを止めた。
「…そうか、それも“アリ”だね」
ニタリ、と音がつきそうに唇を歪めた。
イコの身体から、眩い光が迸った。