ハイキュー!!

□“コイ”というのは難しいモノで。
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「…………あ」

「え、ちょ、影山…?好き?え??」

「なっ、なんでもねぇ!!忘れろ…!」

「ちょ、待てっ!影山!!」





つい口が滑って言ってしまった。好き、と。

アホか。いや、元からアホか。


俺はそそくさと逃げるように日向に背を向けたが、日向に呼び止められた。




「……なんだよ、」

「さっきの好きってさ、どういう好き?」

「は?」

「だーかーら!どういう好き!?」

「どういうって…」




お前と付き合いたいと思ってるし、独り占めしたいとも思ってる。

友情としての好きではなく、愛情としての好きだ。




「……お、俺は!

…さっき、その…影山に好きって言われて嬉しかったというか、なんというか…?」


「……………は?」

「だ、だから!!俺も影山のことが好きなんだってば!分かったか!?」

「……お前、それ本気で言ってんのか?」

「も、勿論本気だ!!」




うわ、マジか…………

俺はその場にしゃがみ込んだ。




「え、ちょ…か、影山?大丈夫?」

「……俺、今恥ずかしくて死にそう」

「えっ!?死ぬの!?」

「いや、死なねぇけど…」

「どっちだよ!!」




俺が一人で一生懸命考えてた意味ねぇじゃねぇか。

日向も俺のこと好きなら、最初から告白しとけばよかった。


ほんと、俺アホだ。




「…なぁ、日向」

「な、なんでございましょう」

「俺のこと好きってどういう好き?」

「んなっ…!」

「俺はさ、」






チュ…


「…こういう好きなんだけど」

「なっ……!!!」

「日向は?」

「……お、俺も、一緒…」



「おう、嬉しい」




















“コイ”というのは難しい。


でも、解くのは簡単ですぐ落ちてしまう。





「日向、手繋ぐか」

「おっ…おう」














俺は、難しく考えすぎてしまった。




【“コイ”というのは難しいモノで。】
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