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管理人達によるリレー小説(なり茶)掲示板です!
CPは色々節操なく

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01/04(Thu) 18:53
続)
妹八

「あ、あの、おれ平気なんで、あとやっときますから…」
「すいません、お騒がせしました」
2人して小さく頭を下げて、ずっと食い下がってきた運転手さんをやっと見送った。
静かになった道路の真ん中で、エースがぽつりと言った。
「すげーな…おれもう不死の体なんだよな??」
「…うん」
「あっ!!」
「?!」
感慨深げなエースの声にやっぱりこの選択があっていたのかと逡巡してしまうサボだったが、突然横で大声を出されて飛び上がった。
「な、なに?」
「バイト!!忘れてた!!!急ぐぞ!サボ!!」
腕を引かれて2人で走り出す。
「なんつーか…」
「?」
「不死っつー感覚ねーな…まぁサボだってヴァンパイアって分かんねーし、そーゆーもんなのかっ」
「……んん」
「これからもよろしく!!!!」
「!」
最後の言葉と一緒に振り向いたエースの笑顔はサボの揺れる心を真っ直ぐに射とめてくれるものだった。
「……、こっちの台詞だし」
照れ臭さから少しぶっきらぼうな返しになる。
握った手のひらに力を込めてそのままパン屋まで2人で全力疾走していった。

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01/08(Mon) 21:52
朱音

パン屋に着くと、裏口から入る。タイムカードを差しカタッと音がして引き抜く。

「エース、!お前どうしたんだよい!そのシャツ!血だらけじゃないかよい!」
「あ!いや…コレは」

流石に傷は無いが血まみれのシャツはマルコの目を引くし、制服に着替えると、言っても目立つ。

「車に跳ねられただけだ!」

ドーンと威張るエース。正直隠しようがない。サボは隣にいてブーッ!と、吹き出す。

「俺!不死身になった!」
「ガキかよい!」
「ま、まぁまあ…それよりどうしたんだよマルコ」
「あ、あぁ…そうだったよい、サボがまた来るか解らなかったケド、タイムカード作って置いたよい」

サボの名前の書かれたタイムカードをサボに渡す。エースはサボより明るい顔をする。

「サンキュー!マルコ!良かったな!?サボ!」

正直そんな可愛く笑われると血を吸ってそのまま襲いたくなる。エースの血を吸うと心の底から性欲を掻き立てられる。
性欲はともかくサボを渇きが襲って来る。

「じゃ、エースさっさと着替えて来るよい」
「あぁ!」

エースがカタッとタイムカードを押して置いて戻って来る。

「………エース」
「なんだ?」
「吸わせてくれ……」
「……貧血起こさねーよな?」
「ぷっ…お前もぅ不死身だろ?」
「確かに、良いぜ」

「ほら」と、首筋を露わにする。サボはゴクリと唾を飲み本能に促されるままかぶりついた。

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01/18(Thu) 16:32
続)
妹八

エースの綺麗な首にサボの、ヴァンパイアの牙が刺さる。
「…っ!」
不死身とは言え痛いものは痛い。
エースが噛みつかれる痛みに耐えている頃、サボの舌にじわりと鉄の味がした。
それを合図に少し吸い付く。
「んん」
「!」
とたんに出るエースの声をしっかり拾うサボの耳。
邪な欲がふつふつとサボの胸を占めていく。
その欲に素直に従って掌がエースの背中を這う。
「っ、ちょっ、サボ…っ」
「んんー、ふほははひへ(うごかないで)」
「いや、お前、ここで何する気だ!!」
「いたっ!」
結構な力で頭を叩かれた。
仕方がないのでエースからそっと離れる。
「いつつ…ごめんごめん、遊びすぎ…た?」
叩かれた箇所をさすりながらエースの顔色を伺うと、ほんのり朱色に頬を染めたエースがそこにいた。
「え、えと…エース??」
戸惑いがちに声をかけるとエースの手がサボの左手に伸びてきて、そっと掴んでくる。
「そ、そーゆーのは…帰ってから、だろ?」
「!!???」
一瞬サボの脳が理解するのを拒否してしまうくらいには衝撃を受ける言葉が発された。
「お、おーけー…」
「?」
サボの口からまともな応えは返ってこなかった。

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01/24(Wed) 15:27
朱音

「2人とも何やってるよい!」

痺れを切らしたマルコが更衣室に入ってくる。2人は思わず離れて…

「わりぃマルコ!」

着替えをしたエースが平謝りしてマルコの横をすり抜けていく。マルコは「?」マークでサボに訊ねる。

「なんかあったのかよい?」
「(エース…可愛すぎだろ…)」
「サボ!」
「えっ!あっ!何でもない!……です」
「?」

そう答えてサボも更衣室を後にした。
サボの頭の中は今夜どうやってエースを犯そうかしか頭になくなかなか他の人の話が入って来ない。

「サボ!サボ!」
「ん?な、なんだエース!」
「何ぼーっとしてるんだしっかりしろよ」
「……悪ぃ」

9時半の開店に向けてパタパタとせわしなくパンを並べるエースにのろのろと歩くサボに流石に頭に来たのか怒る。

「いいか!今は仕事中なんだからな!」
「はい…」

しゅんとするサボ。

「ふ、不抜けた顔するなよな、ったく!」
「エースのせいでもあるんだからな?」
「な゛!」
「エースが可愛すぎる!」
「はぁ///?」

あーだこーだ言ってると後ろからマルコがやってきて、、、

ゴッ!

「いってー」
「〜〜っつぅ」
「喧嘩両成敗だよい!もうすぐ開店だ、しっかりするよい」

頭を殴られて涙が滲む、どんだけ強い力で殴るんだよ!と思う2人だった。

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01/29(Mon) 02:10
続)
妹八

「いらっしゃいませー!」
「いらっしゃいませー」
それからマルコにつまみ出されたサボとエース、2人して店内を忙しく歩き回っている。
まだ働き始めて間もないサボはマルコが焼き上げるパンを店内に並べたり、店内と厨房の掃除や後片付けが主に割り振られた。
お客さんと関わる回数が少ない分、サボは自分の世界に浸って作業ができたので横目でエースの様子を時折確認しながら帰ったあとのことばかり考えていた。
「…い、おい、サボっ」
「! あ、なに?」
急に呼びかけられて並べていたパンを落としかけながらも呼びかけた声の主を振り返る。
そこにはもうすでに焼きあがったプレートを持ったマルコが立っていた。
「…?疲れてんのかよい?」
「あっ、いや!大丈夫です!はい!!」
「今焼き上がりのタイミングだから忙しいけどよい。もう少ししたら落ち着くから頑張れよい」
「は、はい!スイマセン!」
そう言ってマルコはプレートを棚に上げて厨房に戻っていった。
「……、やべやべっ、しっかりしねーと」
マルコの背中を見送り並べかけていたパンの作業を終えて次のプレートに手を伸ばした時、入店のベルが鳴る。
「「いらっしゃいませー!」」
エースと同時にお約束の挨拶が口から出た。
また横目でエースを見るとどこかで見覚えのある2人組の女性の姿があった。
「…?」
「エースくぅん、いつものパン取ってぇ」
「エースくんっ、私今日アレも食べた〜い」
わざとエースに絡んで猫なで声をあげる女性たち。
「(あっ…前にもエースに絡んでたヤツらだ)」
声とエースに絡むその光景でサボも女性たちのことを思い出した。
エースはお客を無下にできず困ったように後ずさりしている。
「パンはいいけど、…ご自分で好きに選んでくださっていいんですけど…?」
「えー、エースくんが取ってよぉ」
「あっ、エースくん、髪の毛にゴミついてるよ?」
「え?」
後ずさりするエースに向けて1人の女性が背伸びし手を伸ばした。
本当にゴミが付いているのかと動かないエースに女性は遠慮なく近づいていく。
その瞬間女性の手を横から別の手が掴んだ。
「すいません。わざわざお客様のお手を煩わせてしまいまして」
「っ」
「さ、サボ?!」
見兼ねたサボがいつの間にかエースの隣に立っていた。
「お詫びに今日のオススメのパン、付けておきますね?」
「う、うん…それは、はい…ありがとうございます…?」
サボがにこりと微笑むと女性の頬が朱色に染まる。
「では、こちらでお会計になります」
「は、はいぃ…////」
「す、すいません…/////」
スムーズにレジ打ちを済ませてサボから袋を受け取ると女性たちはそそくさと店を出て行った。
にこやかに微笑み続けるサボの隣に今度はエースの方から歩み寄ってきた。
「……、サボ、その、二度もありがとな」
「いや、なんてことないよ」
エースに向けては本気の破顔。
満足気に作業に戻るサボの背中越しに店を後にした女性たちが見えた。
「きゃー///新しいイケメンと話しちゃった////」
「やばーい////」
「………(サボに余計なのがついた…)」
きゃっきゃっと騒ぐ2人の姿がエースの苦悩がひとつ増えそうな予感を運んでいた。

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