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管理人達によるリレー小説(なり茶)掲示板です!
CPは色々節操なく

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12/07(Thu) 17:22
朱音

食事を終えると…エースは馴れた手付きで食器を洗い、片付けていく。

「サボ、俺もシャワー浴びて来るから」
「あ、あぁ」

そう言ってエースはシャワーを浴びに行った。ほどなくしてシャーと、シャワーの浴びている音が聞こえてきた。

「……俺がヴァンパイアって言ったら、エースはどういう反応するのかな?」

吃驚して、受け入れてくれるか?それとも拒絶されるか?

「…………嫌われたら、ヤだな、」

こんなに近くにいるのに、手を出せば届くしエースはもしかしたら拒絶はしないかもしれない。それでもサボは自分の欲求を抑えるのも大変だった。
特にこの空間はヤバい、あちこちエースの匂いに満ちている。血を吸いたいやらそれ以外の感情さえ芽生えてくる。

―――――犯したい。

「ダメだって!そんなの!」
「…何がダメなんだ?」

そこには上半身裸のエースの姿があった。

「サボ、ビールでも飲むか?」

冷蔵庫から冷え冷えの缶ビールを取り出す。

「……ビール?」
「なんだ?知らないのか?ホント、サボどこの生まれだよ」

苦笑しながらエースはビールを流し込む。

「いや、その俺はトマトジュースがあればいい」

と、買って来て冷蔵庫に入れたトマトジュースを指差した。

「サボはホント変わってるな〜」
「それより、さっさと服着ろよ…」

バクバクとさっきから心臓が五月蝿い。

「(言ったら、どうなるんだ?俺はエースが好きなのか?)」

この初めての感情にただただ焦るサボだった。

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12/09(Sat) 00:18
続)
妹八

「ぷはぁ〜」
エースの振った缶の中のビールが波を立てた音がする。
「…エース、いつもそんなに飲むのか?」
「え?」
サボの一言に不思議そうに振り向いたエースの周りには、すでに1ダースほどの空き缶が転がっていた。
「これくらい、なんともねーぞ?」
しかしサボの予想に反してエースはそう応えてけらりと笑ってみせた。
「ふーん…」
そういうもんなのか。とサボもトマトジュースを口にした。
「あー…もうこんな時間か…」
「?」
「そろそろ寝よーぜ?いいよな、俺のベッドで」
「えぁ?!」
聞いてはいたがいざとなるとリアクションに困る。
変な声が出てしまい羞恥にかられるサボだった。
「は?どうした?」
「い、いや…。あっ!そうだ、俺いいよ、リビングで!」
「え?いや、そうもいかないだろ、風邪引くぞ?」
思いつきで近くにあった座布団を取ったがエースが怪訝な顔をして近づいてくる。
「いい、いい!ほんと、リビングで!!」
「何言ってんだよ!!いいから!!ほら!行くぞー!」
「だぁー!ちょっと!!エース!!!おい!!」
揉めて無理やりベッドに押し付けられる。
せめてもの抵抗に脚をバタつかせてみたが、見事に肘で押さえつけられた。
これに負けずなにくそと上体を起こそうとしたが今度は毛布が頭から掛けられる。
「よし、お前そっち側な。おやすみー」
真っ暗な毛布の外側からエースのそんな声が降ってきた。
「(こいつマジかよ…耐えろおれーーーーー!!!!)」
その日の夜はヴァンパイアが般若心経を唱えたそうな。

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12/10(Sun) 17:24
朱音

朝、サボはいつの間にか寝ていたのか?起きた頃にはエースは隣にいなかった。

「…ん?エース?」

するとキッチンからパンの焼けるいい匂いがした。サボはつられて立ち上がり、寝室からでた。

「お、サボ、おはよう!やっと起きたか?今起こしに行こうと思ってた」
「おはよう、悪いな…パン焼いたのか?」
「んっ?あ、あぁ…昨日バイト帰りに食パン貰ったから、俺はチーズ乗せて焼いたけど、サボはどうする?焼きてぇなら焼くぞ?」

エースが立ち上がる。サボは「いい」と言って。冷蔵庫にトマトジュースを取りに行く。

「何するんだ?」
「………パン浸すんだよ」

エースはギョッとした顔をする。当たり前だトマトジュースに食パンを浸すなんて聞いたことがない。

「待て待て、トマトケチャップで我慢しろ!」

エースが慌ててサボを制止し冷蔵庫の隅からトマトケチャップなるものを取り出す。

「……トマトケチャップってなんだ?」
「うーん…トマトジュースをちょっと変えた奴?ってか、知らねぇのかよ」

百聞は一見にしかずと言った感じで、サボのパンに塗りたくる。

「あ!あぁあ〜」
「ぜってーこっちの方が美味いって!」

ニカッと笑われたら弱い、まぁ確かにこっちのトマトジュースは血を補える程のモノじゃないって気付いていたからまぁ良いかと思い、サボは一口パンを頬張る。

「…………!うまい」
「だろ?」

そう言って、エースとサボはちょっと不思議な朝食を食べて。今日はサボの服などを買いに街へ出た。(サボの着ていた服はサボが起きたら洗われてたし)




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12/16(Sat) 17:42
続)
妹八

「昨日もここ来たけど、すげぇ人だよな…」
街へ出て来た2人はエースの手引きで服屋をまわっていた。
昨日サボが突然放り出された街は相変わらず人、人、人、と、人の波だ。
「よし、んじゃま、サボの洋服適当に買うか!」
人に目眩を感じているサボに気づかず、エースはずかずかと人波を進んで行く。
「お、おう…」
その背中を少しもつれながら追いかけて行く。
ヴァンパイアだった時も、サボの洋服は仕立て屋に任せっきりだった。
服屋など入ったこともないし、まして人間界じゃあサボは誰よりも遅れをとる。
「いらっしゃいませー」
店と雰囲気の似たような服をきた複数の店員が一斉に声をあげた。
「んー…サボ、おまえ、いつもどんな服着てんだ?」
「え?」
「服の好み。あるだろ?」
エースに問われてはたと考える。
いつも…どんな服を着ていたかな…。
その時目の端にひらりと襟首にフリフリの付いたYシャツが映った。
「……あんなん」
「はぁ?!」
「い、いいだろ。いつもなに着てるってゆーから素直に答えただろーが////」
「金持ちだろーとは思ってたけどまさかセンスも金持ちだとは思わなかった!」
「うるせ///」
素直になりすぎた。
「うーんでもなんか…これ買ったところであとの服どうすんだって感じだしなぁ…」
「いいよべつに、着たいわけじゃないし」
ハンガーを持ち上げでまじまじと考えるエースにサボはすこしむくれて返した。
「無難にYシャツでいいよな!」
「ぜひそーして」
「ありがとーございましたー!」
そうして袋をひとつ持って店を出た。

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12/18(Mon) 15:02
朱音

サボのYシャツを買い、下着を何枚か買ってあっという間にお昼になっていた。

ぐ〜〜

エースの腹の虫が鳴く、エースは照れながら…。

「今日パン屋定休日だし、もぅ昼だからなんか食おうぜ?」

しかし、サボは人間界2日目にしてとてつもない渇きに襲われていた、はぁはぁと息は乱れ脂汗が大量に吹き出てくる。こんなこと初めてだ。

「サボ?」

心配そうにサボの顔を覗き込むエース。しかしその顔を見れば見るほどエースを欲してしまう。サボはなんとか息を整える。

「大丈夫だ…少し喉が乾いただけだ」

………嘘だ。喉の乾きとヴァンパイアの渇きは全然違う。サボも初めての症状に戸惑うがエースに血をくれなんて言えず……。

「今日あちーから熱中症かな?」
「…た、多分それだ!」
「マジか!じゃあなんか体冷やさねーと、後はポカリとか?」

ブツブツと言っているエースが可愛いし傷つけたくない。出来るなら合意の上で血を分けて貰いたい。しかしサボの体はなかなかそうは言ってくれないほど自由が利かない。

「……」
「?どうした?家戻るか?クーラー点ければ体も冷えるし、コンビニでポカリ買って帰るぞ?」
「(あー…限界だ)」

そう思ってからのサボは素早かった。エースを人目に付かない路地裏に引っ張って行き。そして…

「エース、その…お前の血をくれないか?」
「は?」
「……手首からでも良い!」
「ま、待てよ!なんで急に血なんだよ!どうしたんだよ、サボ!」

サボは今まで閉ざしていた自分の正体を明かすしかないと思った。

「実は俺は……」

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