血液型男子

□8話目
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「皇子」
「はい!山本さんなんですか」

どうやら山本と呼ばられたのは先輩の様で。

「お前今日、井上さんの部屋担当だろ?井上さん点滴あるから用意しとけ」
「解りました」

いそいそと点滴の準備をする。
そして…

「井上先生、点滴の時間です」
「お、もぅそんな時間か…」

一方

「花買ったし良くねぇか?」
「そうだな」
「えっと…内科の入院病棟は…あ、こっちこっち」

と…瑛太、恵比須、悠弥が院内に来ていた…。

大学病院のため広く迷いそうになりながらも何とかたどり着いた…。

「あ!皇子!」
「ん?あ、みんな!マジで来てくれたんだ♪井上先生喜ぶよ〜」
「部屋どこ?」
「あ、部屋?案内するよ!」

と、言って皇子が3人を案内する。

「みんな、ここは病院だからな静かにね?」
「解ってるよ」
「今、点滴してるけど話す分には大丈夫だから」

と、言って。皇子がドアをノックする

「はーい」

中から声がする。懐かしいトーンの声だ。

「井上先生!」
「悠弥か大きくなったな」
「お久しぶりです、井上先生」
「瑛太か元気だったか?」
「顔色が思っていたより良くて安心しました」
「すまないな…恵比須も」
「じゃ、俺仕事に戻るから…井上先生点滴交換の時また来ますね」

と、言って笑う皇子。

「解ったよ」
「どうですか?体の方は?」
「見ての通りあちこちガタが来てるよ、最近白内障の手術したばかりなのに…」
「無理なさらないで下さいね」
「すまないな、みんなにまで心配かけて…」
「皇子はちゃんと仕事してますか?」

と、恵比須が問う。

「皇子は一番下なりに頑張っているよ…この点滴も皇子がやってくれたんだよ…」

と…腕を見せる井上。

「へぇ〜1発で入れたんですか?」
「そうだよ!採血も点滴も上手だから…女性患者に受けが良くてね」

と、ぺらぺらと話す井上。

「そうなんですか…」
「それにあの裏がない性格だろ?ありゃモテるな」

と、話す。3人は嫌な予感がしていたが…まさかここまでとはと思い。ガッカリする…

「井上先生点滴交換します」

と言って入ってきた皇子に3人は…

「皇子!何かあったらなんでも言えよ」
「俺達がいるからな!」
「誰かに何かされたらすぐ言えよ」
「あ…あぁ?どしたの?」
「いや…井上先生がな…」

こうこうこうでと話すと…

「そんなモテないから!!井上先生オーバーですよ」
「ホントの事だし」
「違いますって!」


と…一生懸命になって反論する皇子…可愛いなぁと、思う3人だった…





つづく
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