おそ松さん

□臆病なドライモンスターは未知の核弾頭に怯えている
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 十四松が盤上のオセロを見つめて唸っている。向かいには末っ子のトド松が座っていた。何かを閃いた十四松が瞳を輝かせて白を取り、パチンと軽い音を鳴らして置く。そして、隣に置いたトド松の黒を白に変える。黒を白で挟んでもいないのに勝手に白に変えたのだ。それは本来のルールを無視した行為である。しかし、トド松は何も言わない。以前ならば、「十四松兄さん、それはまだ白にはできないよ」と柔らかくたしなめていた筈である。

 十四松は弟を見る。

 トド松は何も言わない。ただただ十四松を見つめているだけだ。

 大きな瞳に、怯えを滲ませて十四松を黙って見つめているだけだった。
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