おそ松さん

□松ネタ吐き出し
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・思いつき駄文
・元ネタは14話Bパートのカラ松の怪我です
・兄松しかいません








「ただいま〜」

「お帰り〜」


アイドルのライブから帰ってきたチョロ松が、居間に入るなり、次男を見て驚いた。



「わっ。カラ松その怪我どうしたの?」



卓袱台で手鏡を見つめていたカラ松は「へ?」と不思議そうに首を傾げて、入り口に突っ立っているチョロに視線を向ける。
カラ松の頭には包帯が巻かれていた。



「あぁ、これか?これは昼間にちょっと車と接触してしまってな…。なぁに、この程度の怪我、大したことないさ。ブラザー」



心配して貰えたことが嬉しいのか頬を染めながら、フッと凛々しく笑みを溢して頬を掻く。



「そうそう。こいつの怪我なんていつものことだろ。大したことねーよ」



そこでゴロゴロと寝転がって漫画を読んでいた長男が会話に入ってきた。



「は?いやいやいや!大したことだろ!車に接触してんだぞ!」

「大丈夫大丈夫。何があってもコイツは生きてんじゃん」


「何が大丈夫大丈夫だ!クソ長男!テメェの頭は年がら年中花が咲いてるお天気状態か!カラ松はテメェの弟だろうが!」

「ンでもってお前の兄貴な」



本日、橋本にゃーのライブから帰ってきて機嫌の良いチョロ松は常識人モードであった。

なので、普段は全く気にもかけない次男の怪我に着目して心配するし、それを大したことないと流す兄にいちいち噛み付く。しかし、おそ松は気まぐれなチョロ松の説教など気にもかけずに、お尻を向けたまま漫画から目を離さない。



「おそ松兄さん!真面目に聞いてる!?」

「はぁ…何を今さらって感じじゃね?カラ松の怪我なんか何時ものことじゃんかよ。な?カラ松」

「ん?」



カラ松に顔を向けて同意を求めるが、彼は手鏡を手に首を傾げられるだけだった。あ、コイツちゃんと話を聞いてなかったな。

おそ松は溜め息を吐いて、ゴロリと体を反転させて入り口で立っているチョロ松の方を向く。




「コイツはな、昨日も車に爪先を轢かれたし、一昨日は川に落ちて頭打ったし、その前は歩道橋から落ちて骨折したし、その前は屋根から落ち、またその前は階段から足を踏み外して転げ落ちた。もうコイツの怪我なんか日常茶飯事なんだよ。チョロ松君?」

「え…?」

「あれれ〜?ずぅっと一緒に暮らしてるのに、気付いてなかったんですかねぇ?チョロ松さんよぉ?」



意地悪く細められた目が戸惑うチョロ松をねめつける。



(いやいや、そんなこと全く知らねーぞ!?)



チョロ松はおそ松に言われるまで全く知らなかった。

そんな重大なことを自分達に知らせなかった次男と長男に、腹が立って元凶であるカラ松を睨み付ける。しかし、当のカラ松は熱く目を潤ませて、つまらなさそうにまた漫画に手を伸ばしているおそ松を見つめていたため、チョロ松の視線に気付いていなかった。



「兄貴、俺のことちゃんと見ててくれたんだな…」

「あぁ、俺はお前の兄ちゃんだからな」




感極まったように声を震わせるカラ松に、面倒臭そうに淡々とと返事をするおそ松。何なんだ、この両者の温度差は…。何故、カラ松はおそ松の面倒臭そうな態度に気付かないのか。その頭は空っぽで目は節穴なのだろうか?

腹の底から胸糞悪い苛立ちが沸き上がってぎゅっと握った拳が震える。

とりあえず




「おい、言葉と態度が一致してねーぞ。クソ長男!!!」



目の前のおめでたい馬鹿のためにツッコミだけは入れておいてやった。
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