零の世界

□ずっと一緒に
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「ん…。」

外から聞こえる小鳥のさえずりで
目が覚めた。
ただ、朝の筈だが私の視界は未だ暗い事に
寝惚けた頭も働かせず、
そっと視線を上へあげた。

「「…。」」

その光景を見て私の頭は完全に覚醒した。
目の前にブロリーの顔がある。
しかも目が合った。
どうしてこうなった…と考え始めてから
昨夜の事を思い出した。

あの後、私が先に泣き疲れて
寝てしまったのだ。
ブロリーはその後もずっと私の傍に
いてくれたのだろう。

「お、おはようブロリー…わっ。」

私が声をかけると、ブロリーは
フッと微笑んで私を抱き締める腕の
力を強めた。
強く、それでいて優しい彼の腕の中で
私は幸せいっぱいだった。

「そろそろ…起きようか?」
「…(こくん)」

名残惜しそうに私を開放すると、
私たちは部屋を後にした。



「おはようブロリー、零。」
「…おはよう。」
「おはようございます。」
「早速で悪いんだが、お前たちに
話がある。」

朝から改まって話す事って何だろう。
ブロリーと顔を合わせて首をかしげて
いるとパラガスさんは先に席について
話を始めた。

「明日、計画を実行しようと思う。」
「え、明日?」
「…。」

どうしてそんな急に。
きっとこの気持ちは顔に出ていたんだろう。
パラガスさんはゆっくり話始めた。
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