short

□桜。
1ページ/1ページ





「なぁ、好きだよ。」


「僕も、好きだよ。」


「ホント…?」


「うん、ずっと…ずっと好きだよ?」










あれから7年、僕たちは離れ離れになって、連絡も取れず、一回も会えず…。




僕は君のことだけを、想い続けたけど…




君は僕のことを、まだ想ってくれてるかな?











サァァ…


桜舞う季節…君と別れた季節、最後の言葉を交わした場所。








「え…。

…知念…?」




…7年間、会えなかった分、
背も髪も服装も変わっていて……





でも、声も顔の面影も昔のままの君が、







ここにいた。




「本物?」


「…あたりまえじゃん。

それ以外に何がいるのさ。」


「え…そっくりさん?」



笑いが巻き起こり、昔を思い出す。



「はは、でも…… 涼介は何でここにいるの?」



息を整えて聞くと…





「だって…知念との、思い出の場所だから…。」




そういう涼介の頬は、桜にも負けない位、綺麗なピンク色で…。



「知念が居なくなってから…毎年、この季節になったら此処に来てんだよ?」




そう微笑む君の姿は、桜にも負けない位、儚くて…。



「うわ、知念 何で泣いてっ!?」



ギュッ…





「−−−−−。」


「…んは、俺も … ずっと同じ気持ちだよ。」



もう、離さないって、桜に誓おう。






愛してるよ、これからもずっと…。





.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ