夏の記憶

□#3
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〜アヤノ〜


私…死んじゃったのかな…?


目を開けると灰色に染まった世界が広がっていた


音もなくただただ広がった世界が…




ここは…どこ?






『ここは私の世界…』




突然目の前にテレビに座った白いワンピースの少女が現れた





『君はこの世界に来てしまったんだね…』


と悲しそうに続ける







ア「え‥と…あなたは‥誰?」


『私‥?私は…柊亜…ここの主よ…楯山アヤノさん…?』


ア「え…どうして私の名前を…?」


『ずっと見てたから…』


柊亜ちゃん?は座っているテレビをなでて言った




『そんなことより…ねぇあなたはなぜ自、殺してしまったの?』


ひどく冷え切った瞳と声色をしてその子は私に問う


その瞳に少したじろいでしまう



ア「え…だって‥こうしないとみんなの幸せが…」



『そう…でもね?貴方がいなくなることでしあわせじゃなくなっちゃう人だっているんだよ?』




と柊亜は言い



私は思わず目を見開いた


ア「え…?どう言うこと?」


『しかも貴方はみんなが幸せじゃなくなっちゃうのが嫌なんじゃなくて
  みんなが不幸になっていくのを見るのが嫌なんでしょう?

  あなたが居なくなったところであの世界は変わらない…あいつの計画もきっと…ね』



ア「え…そんn((?「おい小娘」



突然目の前に黒い少女が現れた



『…?どうしたのアザミ??』



アザ「あぁ…柊亜か、その小娘どうしたんだ?」



『なんて言うか…私がここに連れてきたの』




アザ「ほぅ‥お前が他人のために何かするなんて…な…」

黒い少女(アザミさん?)は面白そうに目を細めた



『違うよ…全ては大切な人の幸せのため…』



柊亜はため息を吐き私の方をちらりと見て続ける



『ねぇ…アザミ、この子に一匹蛇をあげてやれないかな?』





アザ「…なぜだ?」


アザミさんが妖しくその赤い目を光らせて柊亜ちゃんに問う


『まぁ‥しいて言うなら









この子の作戦と私の幸せのため…かな?』


柊亜ちゃんは少し悲しそうな表情《かお》をして答えた


「ふん…ならいいだろう」




アザミさんは私に近づいてこう言った





アザ「"目をかけろ"小娘」
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