想い

□第1章 久しぶり
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「にゅっ!あなたが園田さんですね?」







旧校舎に入るなり、黄色くて大きなタコに声をかけられた。




なっ…なんだコレ!?




黒い服で全身をつつみ、先生や大学生がかぶるような帽子を頭にのせている。



「園田さん?」



しまった、ついジロジロ見てしまった。
背筋を伸ばし、タコの目を見て答える。


「は…はい!今日から停学明けの、園田ゆかりと申します!」



深く頭を下げると、タコはにこやかに微笑んだ。



なんだ、このタコ?しかし、どこか見たような…




「烏間先生から聞いていると思いますが、3ーEの担任をさせていただいている、“殺せんせー”です。」




長い触手を目の前に差し出してきた。






そうだ!確か、防衛省の方に見せていただいた書類に、こんな写真があった!




私もにこやかに触手を軽く握って応えた。





「よろしくお願いします、殺せんせー。」



タコ…否、殺せんせーは、嬉しそうに「ヌルフフフ」と笑って、私の手を握り返してきた。




「こちらこそ。素晴らしい1年にしましょう。」
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