Story

□特別な
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コスメンにて

アキラ類奏タツキ
※タツキ目線

〈いいよじゃあ類やってみ?〉

《わー!やったー!噛まないかなぁ〜
 こすめこすぷれっこすめこすぷれっ》

もうすぐ放送がはじまるんだけど
いつもはほとんどアキラっちょがやってる
コールを今日はるーくんがやるみたい!

楽しそうに練習してるるーくん可愛いっ

〈…あ、もうこれ流れたんじゃないですか?〉

〈お!ほんと?はじまった?〉

〈映ってるよってコメントきてるね〜〉

〈んじゃ類!どうぞ!〉

《よぉし…ニコ生1イケメンのアルしゅマグナが
 お送りするっ!目指せコスメコスプレ男子〜?》

カメラに向かって元気よく言ったと思ったら
最後の一言は奏くんに言ってほしいみたいで
隣の奏くんをニコニコしながら見つめてる

奏くんは一瞬、え?って顔したけど
るーくんの笑顔をみて小さくため息を
ついてからまっすぐカメラを向いた

〈コスメーン…〉

《いぇーい!いぇーい!コスメーン!》

〈わ〜奏くんのコスメーン!レアだぁ〜〉

〈いやほんとよ俺じゃあんな振りしても
 泉ぜってぇ言ってくんねーよ?ww〉

〈まぁ言わないでしょうね〉

るーくんほんとに嬉しそう

《んふふ〜奏先輩ありがとございまーす!》

〈なんで今日そんな楽しそうなんですか?〉

《そりゃ!そんなの!奏先輩の誕生日
 だからに決まってるじゃないですか〜!》

〈おめでとっ奏くんっ〉

〈泉おめでとー!〉

〈あぁ、ありがとうございます〉

《みて!奏先輩!コメントもすごい!
 わ〜いいないいな〜こんなにたくさんっ》

〈みなさんも本当ありがとうございます〉

〈今日泉にコスメン言わせたくて類
 さっきコールやりたいって言ったの?〉

《そうですそうです〜
 主役にバシッと言ってほしくてっ》

〈メイトちゃんも喜んでくれてるよ〜
 良かったねるーくん!〉

《ほんとだ〜良かった!!》

〈まぁ類いちばん大事なとこ噛んでたけどな〉

《え、うそ〜噛んでないですよぉ!》

〈アルしゅマグナっつってたじゃんww〉

《え!そんな大事なとこ噛んじゃってました!?
 やだーどうしよう…ww》

両手で顔を隠して恥ずかしがるるーくん

でもコメントをみてみると

〈可愛かったから大丈夫!
 ってみんな言ってる〜〉

〈一生懸命さが伝わったってコメントくれてます〉

《みんな優しいなぁ……
 ありがとございますほんと》

〈うちらメンバーもだけどメイトちゃんも
 大概類に甘いからな〜ww〉


って感じでいつもみたいにはじまって
ゆるーく楽しく時間が過ぎていった

奏くんへのおめでとうコメントもたっくさん
見れたし、るーくんがなんだかいつも
以上に楽しそうで僕もすごく楽しくできた

今日少しだけ気になったのは奏くんの
横顔をみたとき、いつもよりちょっと
ほっぺとか耳が赤く見えたことと

あとはいつもより、口元を手で隠す
仕草が多く感じたこと

あの仕草かっこいいなぁ〜って思って
いつもみてるから、今日は特別多くて
気になったんけど…誕生日だから
メイトちゃん達にサービスしたとかかな

さすが奏くん!やっぱりかっこいいなぁ〜


〈今日も時間経つのはえーなぁー
 もうあと10分だって〉

〈え〜はやーい…もう終わっちゃうんだね〉

《さみしいですね〜…
 今日も楽しかったなぁ》

〈…………〉

〈なんかさ、今日泉ちょっと違うよな〉

〈…なにがですか?〉

〈なんか〜…ん〜
 いつもより顔ゆるんでるっつーか〉

〈は?〉

〈あっ、ちがうちがう!違うの!
 なんか今日優しい顔してんな〜って意味!〉

〈アキラっちょ必死ww頑張って!〉

〈あ!あと類はあれだな!
 今日は特別楽しそうだったな!〉

《はいっ!すーっごい楽しかったです!》

〈……………あの1ついいで《だめですっ》

〈〈え?〉〉

僕とアキラっちょの声がきれいにかぶった

奏くんが何か言おうとしたのを
るーくんがすっごい良い笑顔で遮った

〈え、なに?どうしたの〉

《いや何でもないですっ
 あ〜あと7分だぁ〜どうします?
 あ、せっかくだから奏先輩からメイトちゃんに
 何か一言いうのとかどうですか?》

〈ねぇさっき奏くん何言おうとしたの?〉

《だから何でもないんですっ》

この様子からして奏くんが言おうとした
こと、るーくんも何のことか絶対わかってる

ん〜なんだろう
なんで隠すんだろう…?

〈言っちゃ駄目なの?〉

奏くんがちっちゃい声でるーくんに聞いてる

《駄目ですよ…!恥ずかしいから駄目です…!》

〈なに2人でこそこそしてんの?ww
 ほぉらコメントみてよメイトちゃんも
 めっちゃ気になっちゃってるよ〉

《いやぁ…でもいくらみんなでも…》

〈気になるー教えて!だってるーくん〉

るーくんがメイトちゃんのこと大好きなの
知ってるからこそ押してみる

《ん〜だって〜……!!》

〈気になって寝れないよーって!
 ほら!どーすんだよ類〜〉

《えぇ〜でも……ん〜………
 ……わ、笑わないでくださいよ?》

ふふ、やっぱり折れたっ!

〈…じゃあおれから言いますね〉

恥ずかしそうに下を向いちゃった
るーくんを見て奏くんが話し出した

〈今日このコスメン始まったときから
 ちょっと理由はわからないですけど、
 目が合うと類がウインクしてきてたんです〉

〈え!なにそれ!!何楽しんでんの2人だけで!〉

〈ウインク?なんでなんで?〉

全然気付かなかったけど、そうだったんだ
じゃあ奏くんのあれってもしかして…照れてた?

下を向いてるるーくんの顔が
どんどん赤くなってる

〈で、おれもその理由を知りたくて
 なんでなのかなって〉

《……いや、その、バカみたいって
 思うかもしれないけど…》

僕もアキラっちょも奏くんも
興味津々でるーくんをみる

《誕生日だから、奏先輩が…
 でも奏先輩人気者でしょ?だから
 もちろんおめでとうって言うし
 プレゼントも用意したけど、それだけじゃ
 全然印象に残らないかなって…》

〈泉は色んな人からおめでとうって
 言われるしプレゼントももらうから
 それだけじゃ駄目だって思ったってこと?〉

《うん……色々探したけど、きっと
 素敵なプレゼントたくさんもらうと思うし
 サプライズとかも考えたんだけど
 奏先輩相手にうまくできる気が全然しなくて…》

〈それでウインク?〉

《奏先輩が誰にもされたことないこと
 したいって思って…それで僕ができること
 考えてて、僕が急にコスメン中に
 ウインクしたらびっくりして
 くれるかなーって思ったんです》

恥ずかしそうに苦笑いするるーくん

《バカみたいでしょ?だからコスメン
 終わって奏先輩に何だったのって
 聞かれたら、おめでとうの気持ちです
 って言おうと思ってたのっ》

〈…なんだよお前その可愛い感じ〜!!!〉

〈そんなに色々考えてくれてたんですね〉

〈確かに誕生日だからって目が合うたびに
 ウインクしてくれる人なんていないよね
 るーくんらしくて可愛いね!〉

顔が真っ赤っかのるーくん

〈最初はびっくりしたんですけど、でも
 誕生日のコスメンで類が目合うたびに
 ウインクしてくれたってこと、
 きっとずっと忘れないと思います
 気になっちゃってちょっといつもより
 集中できませんでしたけど……〉

〈あ!分かった!!泉あれだろ今日
 ちょっとニヤニヤしてただろ!
 だから顔緩んでみえたんだよっ〉

〈変な言い方しないでください
 類のウインクに微笑み返してただけです〉

〈いーやあれはニヤついてたって〜〉

〈アキラと一緒にしないでください〉

確かにいつもより優しい顔してた理由は
るーくんのウインクだったんだ!
照れてた理由もっ

《あ〜恥ずかしかった〜
 でも奏先輩の思い出に残ってくれるなら
 ウインクしまくった甲斐がありました〜》

〈ねぇそのウインク俺もみたいんだけど!〉

〈僕も僕も〜!やって!〉

《恥ずかしいからもうやりま〈誕生日でもないのに類のウインクが見れるわけないじゃないですか〉

〈うっ……くっそーう
 誕生日様うらやましいぃ〜
 俺ら次の誕生日まだまだだぜ〜?〉

〈あ〜来年の誕生日まで遠いよぉ〜〉

《ちょ!別に誕生日に毎回やるなんて
 言ってません〜》

〈え!なんでだよ!泉だけずりー!〉

〈残念でしたねおれ限定だったみたいです〉

奏くんやっぱり嬉しかったんだろうな〜
るーくんのウインク……

やっぱり僕もみたいなぁ

…………あ!そうだ!!

〈あっ、るーくん!
 今日誕生日のメイトちゃんいたよ!〉

《え?うそ〜そんなコメントありました?》

〈ほんとだもんっ〉

〈タツキ先輩、そんな嘘ついても……って…〉

ふふふふふ〜
やっぱりみんな分かってるなぁ〜大成功っ

〈メイトちゃんすげーwwwww〉

画面いーっぱいに、
今日誕生日!お祝いして!のコメント

メイトちゃんならのってくれるって
思ったから思いきって嘘ついちゃったけど
みんなのおかげで嘘じゃなくなった

〈ね?ほんとでしょ?〉

《…………もーみんなのいじわる…》

〈はぁ〉

諦めたように笑うるーくんと
ため息をつく奏くん
これでウインク見れちゃうな〜♪

〈こんっだけ誕生日の子いるんだもんww
 ほらちゃんとお祝いしないと!類〉

《もぉ〜〜1回だけですよ…》

〈あ、もう時間なくなっちゃうよ!〉

〈じゃみんなでおやすまぐなして、
 最後にウインクな!いくぞっ!おやす〜?〉

《〈〈〈まぐな〜!〉〉〉》

《奏先輩、みんな、お誕生日おめでとっ》

キラッて音がつくくらい可愛く笑って
カメラ目線でウインクしてくれたるーくん

あれを僕だけに向けてやってくれたらって考えると……
あ〜早く来年の誕生日にならないかなぁ


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