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□ずっと待ってるよ
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『…いつ戻るの?』

「…わからない」

『ちゃんと此処に帰って来るよね?』

「…多分」

「名無し…やめろよ
タオも辛いんだよ…」

『だったら韓国にいればいいじゃんっ…!』

「…っ」

あたしが強い口調で言ったもんだから
タオの方がピクっと動いた
わかってる…
スホが言ってることわかるよ…
タオが一番辛いし苦しい事くらい

カムバしてすぐにタオの
脚の怪我が悪化してしまった。
ソウルのコンサートで既に
ダンスができない位だったのに
更に悪化してしまった。
しばらくの間タオは故郷の青島に戻ってて久しぶりに韓国に
戻って来て嬉しかったのに
タオはしばらくLAに行くと言い出した。

『…っ、わかっ…てるもんっ』

「…名無しっ」

涙が溢れてきて言葉につまる
タオも同じで目を赤くして泣いてる
もっと言いたいこと沢山あるのに
タオとこれから会えない日が続くなんて
考えただけで苦しくなる

「タオの脚が治るまでだ、
我慢しよう…」

『でも、リハビリしてるし
少し歩けるようになってるっ!
なんでLAなの…っ』

遠過ぎるよ…っ
タオはずっと「ごめんね」としか言わない
メンバーなのに何も言えないの?
そんなの酷だよ…

「…タオがやりたい事を
尊重してあげよう」

『…グスッ…わかった』

渋々頷くあたしをタオは
悲しいそうに見ていた

「ヌナ…」

タオはいつの間にか涙が
止まっていてあたしの名を
呼びながら優しく抱きしめていた

「…ヌナもエクソエルも
悲しませたりしない、
大丈夫…僕は必ず戻ってくるから」

『…タオ』

「僕はEXOを愛してるから…
僕を信じて?」

あたしの顔を下から覗きこむタオの表情は優しかった

タオの言葉に嘘はないと思う
こんなに真剣な目をしたタオ
嘘を言ってるとは思えない

『うん、信じて待ってる…』

「…ありがとうっ」




そして、タオはLAへ飛び立った
Instagramに元気なタオを見て
思わず顔がほころんだ(笑)

『…タオのパボ…っ』

カッコつけてるタオを見て
嬉しいしはずなのに
自然と涙が…

『…会いたいよ…っタオ』

あたしは携帯を胸に抱きしめて
声を堪えながら泣いた

タオが笑顔でいてくれたら
あたしもペンも幸せ
でも、あなたがいないEXOは寂しい
いつになるかわからないけど
ずっと、待ってるよ

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