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□ 一目惚れ
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はぁ…はぁ…
「…やっぱり」
仕事を少し早めに終わらせて
急いでイベント会場へ向かった
だけど、ついた頃にはもう遅かった
周りには人もいない
居るとしたらイベントを仕切っていたスタッフらしき人
「…帰ろう」
わかっていたのに
もしかしたら、また会えると思って期待してたけど
現実はそう上手くいかない
会場を後にして元きた道へ行こうとしたら
「…あの!」
「…え?」
声がした方へ振り向くと
「…っ!」
「…落としましたよ?」
その人はあたしが持っていたであろう
スカーフを手にしていた