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□悲しんでくれる?
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「ねぇシンタロー?」
「なんだよ」
夕暮れの帰り道、アヤノは急に俺に問いかける。
「もしも私が死んだらその時シンタローは………………悲しんでくれる?」
「は?」
アヤノが死んだらなんて考えた事が無かった俺は直ぐに返事をすることが出来なかった。それを否定と感じたのかアヤノは
「……い、今の無しね!!ゴメン忘れて!!」
そう言って走って行ってしまった。
次の日アヤノは死んだ。
俺は昨日のアヤノの言葉を思い出す。そして後悔する。
「もし、私が死んだらその時シンタローは………」
悲しんでくれる?
(………当たり前だ。こんな簡単な事をなぜ言えなかった?)