Harry Potter 短編集

□何気ないひと時。(セブルス甘)
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「ねぇ、セブルス。魔法薬学を教えて欲しい、です」


もう日課になりつつある。午後、セブルスの部屋でティータイム。


紅茶を飲みながら言った。
セブルスが淹れる紅茶は、とても美味しい。
薬とか調合してるからなのかね。


「我輩が教えている教科ではないか。我輩とて忙しいのだが。......どこが分からないのだ」

「え。あ、ありがとう」


まさか、本当に教えてくれるとは思ってもいなかった。言ってみるものね。


セブルスが、早く。と目で訴えてくるので教科書を開き、分からない箇所を指差した。


ここは...。そう言って教え始めたセブルス。


「......ということになるのだ。分かったか」

「うん、分かった。ありがとう!」


とても分かりやすかった。授業以上に。
一対一だから、ということと、やはりセブルスの教え方が上手いんだと思う。
先生の中でもね。セブルスが一番よ。



セブルスは何かと優しい。今だって忙しいとか言ってたのに、教えてくれたし。


本当はとても優しい彼。

そんな彼と共に過ごす時間は、どれだけあっても足りないの。


この時代、明日があるのかさえ分からなくなった。


いつ、この世を去るか分からない。


でも、こんな時間がずっと続けばいいのに、そう思ってしまう。


午後にお茶したり、勉強を教えてもらったり、試験や授業に出たり...。



せめて、この何気ない日々を過ごせなくなってしまうまでは。




貴方の側に居させてください。










ーFinー

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