有閑倶楽部
□第2話
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ある日の昼休み
魅録はベランダでラジコンヘリを操作中。
空き缶を置き、それを撃とうとしている。
しかし、その近くには悠理が...。
悠理は置いてあった缶を、蹴ってしまう。
「ッバカ!悠理!」
「ひまだぁぁぁ!!」
蹴った勢いで柵に乗り出し、叫ぶ。
その声は部屋の中にいる、私たちにも届いた。
「まぁ、でも暇なのは確かだよね」
「最近は何のイベントもありませんしね」
何か暇つぶしになることは無いものか、
そう思案していると、ノック音がして、そろそろ昼休みが終わるため、部屋に入っても良いか、と声が聞こえた。
「もうそんな時間ですか...」
清四郎が、良いですよと言ったと同時に開かれた扉。そして、中に入ってくる多くの生徒。
そのほとんどが、可憐と美童の周りに集まる。
「...規制しないと、貴重な休み時間がなくなりますからね」
そこへ、ベランダへ行っていた魅録と悠理が戻って来た。
暇すぎる、と嘆く悠理。
「悠理さん!これ、久兵衛の特製太巻きです!」
「やったー!サンキュー!」
女の子が悠理に差し入れを渡す。
悠理は喜んで受け取った。
その後、私たちは中庭を歩いていた。
...悠理は貰った太巻きを食べながら。
「ねぇ、何かないわけ!?こう、びっくりしちゃうくらいの面白いこと」
「そうねぇ...。そうだ、悠理、今日遊びに行っても良い?久しぶりにタマとフクに会いたくなっちゃって...」
「もちろん、いいよ!あいつら、喜ぶぞー」
そんな時、校長先生たちに遭遇する。
悠理の手にしていた食物と、魅録が舐めていた飴を注意されてしまった。
さらに、出席日数がギリギリであるところも指摘され、私たちのテンションは下り気味に。