おかみ神社伝説


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尾上神社についての追憶 NEW!
人が、人ならぬ存在に見染められる、または魅入られるという逸話は、昔から古今東西あらゆる所に存在する。それは猿や狐などの動物であったり、妖怪の類であったり、はたまたもっと恐ろしい、力を持ったモノ―鬼や神物の類であったりする。僕はそうした話を好むため、必然的に多く見聞きするのだが、まさかにまさか、自身で体験する事になろうとは思ってもみなかった。

設定など NEW!
<日記の登場人物、地名など>
・上山 葵(かみやま あおい)…日記の当時高校1年生であった書き手。主人公。都心部の有名私立に通うエリートだが、本人は田舎生活に憧れる。自然を愛する、自称「ナチュラバーボーイ」。本人感覚では「少し」霊感あり(実際かなりの霊感人間と言える)。

・グランマ…葵の祖母。彼に異界の知識をもたらす、元、尾上神社「おかみじんじゃ」の巫女。孫に「グランマ」と呼ばせ、自らは「グランソ」と呼んでいる(グランドソンの略)。竹を割ったような性格。好物は梅酒。常に敬語で話す癖がある。

・透(とおる)…長身痩躯で雪のように色白の青年。異様に運動能力が高く、神出鬼没。常におっとりと構えているが、実はかなり気性の激しいタイプ。負けず嫌い。

はじまりの話 NEW!
それは、3年前の夏の出来事である。高校にあがったばかりの僕は、夏期休暇を利用して両親の田舎に遊びに来ていた。小学校低学年頃まで毎年訪れていた父の実家だが、有名私立中学を受験するにあたり、塾に通い始めてから長く御無沙汰だった。志望校合格後も、学習進度に慣れるのに精一杯で、訪れる機会はなかった。今回来る事ができたのは、溜まり溜まった日常生活のストレスの結果、体が不調を訴えて倒れた為だ。病院に運ばれ、胃に穴が開きかけている他、軽い鬱の症状が出ていると分かった。要するに、これから(有名私立大学進学に情熱を注ぐ両親にすれば、「特別大事」な)大学受験までの3年間をまた乗り切る為には、はやい内の休養が必要なのではないかとの判断だった。男の子でしょ頑張んなさい的なノリで爆走する両親にすれば、破格の譲歩だったろう。そこで休み期間中の学習は通信塾に切り替え、自然の中でゆったり過す事を僕は選んだ。それはエリート連中の間で揉まれるという荒波を経験し続けた今、お世辞にも都会向きとは言えない僕にとって、どんなものにも替え難い御褒美だった。そういう訳で、まるまる1カ月以上もある田舎生活が、幕を開けた。

2日目7月26日:蒼池 NEW!
なんちゃってホラー体験は、次第に驚きの展開へ。

3日目:カガイ NEW!
祭りの一角でやっかいな連中に絡まれた葵を助けたのは、天翔ける雷だった。



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