猫の詩
□落ちて満たされ
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少女は湖に落ちた
もがき苦しみ、抜け出す事もできず
ただただ溺れるのみ
苦しみの先にあるのは天国か、はたまた地獄か
少女に知る術などない
周りの魚達が嘲笑う
「ここにお前は居るべきではない」と
そうだとしても、抜け出す事はできない少女
沈んでいく身体、力が抜けていく
やがて苦しみがなくなり、肺は水で満たされていく
先ほどまでなかった心地良さ
水に包まれ、水に満たされていく
少女にはもう岸へ上がる必要がなかった
少女は湖に落ちた
水に満たされ、戻ることを拒んだ
水は誰もが求めるもの、水を手に入れるのに湖はうってつけ
だが湖は故意に入るものではない、落ちるものだ
彼に会った瞬間、少女は落ちた
さあ、少女は何に落ちて何で満たされたのでしょうか?