Lise

□ヒソカ×ト×ヒント
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イルミがふて寝てしまい、取り残された2人。









先程、イルミが追っていた槍を持った男が切った木をイルミが持ってきてくれたので、そこに座る名無し。
ヒソカは、その隣にある切られた後の切り株に座っていた。



『ところでヒソカ。肩大丈夫?好血蝶寄ってるけど…(あぁ〜念使えれば治せるんだけどな〜。つか、あれも念能力だな。ヒソカって面白い能力持ってんな♪)』

名無しは集合した時に目にしたヒソカの傷を内心心配していた。そして、ヒソカの能力に興味を惹かれていった。(あくまで、能力に)



「おやv心配してくれてるのかい◇?それは嬉しいなぁ◇」



『(聞いた自分が馬鹿だった…)』


「クククッ◇大丈夫だよv」


『ふーん…ならいいけど…』



そして2人の間に沈黙が続いた。






『(さっきまでの饒舌ヒソカは何処へいった!?何か喋ってくれ!!気まずい!!)』



一方ヒソカは



「(クククッv
あぁ◇…こんな気持ち初めてだよ◆
まさかこのボクが、あんな初歩的なことでこんな気持ちになるとは思わなかったよv)」


名無しに抱いた感情のことを考えていた。


「(でも、ボクだけがこんな気持ちのままなのは嫌だなぁ◇)」



そこで、ヒソカはまだ自身のことを何とも思っていない名無しをどう落とそうか考え始めた。





『(んー…なかなか喋らないなぁ…)』


名無しはヒソカが自分のことを考えていることなど露知らず、気まずい空気をどうするか考えていた。



『(あ、そういえば!ヒソカ、まだ私を探し出せてなかったわよね…三次試験のだけだとちょっと無理があったかなぁ…まぁ、元々無理だけど!ウフッ♪
さーってと、このままだと試験が終わって面白くないなぁ…
それとなくヒント出してやるか!)』



そこで、名無しは行動に移すことにした。





『なぁ、ヒソカ!』

「なんだい◇?」


ヒソカは思考を停止して名無しに反応した。


『ヒソカってこの試験で人探ししてるらしいな!?イルミから聞いたぞ!』


「◇!?やれやれv
イルミもお喋りだね◇」


『なぁ、その人ってどんなだ?』


名無しは無邪気さを装って聞いてみた。



「そんなに知りたいのかい◇?」

『知りたい!!』

名無しは目を輝かせながら言った。ただ単に自分がどう思われているのか気になったのだ。

「んー…◇そうだなぁv
ボクを今までに無い興奮を味わわせてくれる人かなぁ◆」

『(ん?あれ…これ危ないやつ?)』

名無しはヒソカの言葉に身の危険を感じた。


「でも誰なのか全く分からないんだよね◇」

ヒソカはションボリとして肩を落とした。

それを見た名無しは少し可哀想になり、漸くヒントを出してやることにした。


『見つけられないってことは、ヒソカが分からないように変装かなんかしてんのか?
その人ってすっごいんだね♪』

名無しは明るく言い、続けてこんなことを言った。

『昔イルミが言ってたんだけどさ、変装って完全にその人になりきらないといけないんだろ?
しかも、相手が全く予期しない人物とか…(ホントは私がイルミに言ったことだけど)』

「…じゃぁ、キミの可能性もあるわけだv」


『(そうなんだけどね♪)ハハッ面白いこと言うなヒソカって』


「そうかい◇」


ヒソカは隣で笑う少年名無しを見た。

おかしい、何かがおかしい。そう思ったヒソカ。

「(どうしてかなぁ◇今は全くと言っていいほど何も感じないv)」


ヒソカは、船内で抱いた感情が今は感じられないと言うことに気付いた。少なくとも寝言を言っていた名無しと今の名無しとは何か雰囲気的な何かが違うと思ったのだ。



「んー◇分からないなぁ◇」

そんなことを口にしたヒソカ。


『ハハハ、まぁヒソカなら見つけ出せると思うぜ!!』

「◇?クククッv
あぁ、早く会いたいなぁ◆」


ヒソカは自分が言った言葉を勘違いして自分のために応援してくれる名無しに2つの意味を含めた言葉で返した。
異常な微笑付きで。


『早く見つかるといいな♪(前言撤回、絶対見付けるな…)』


ヒソカの顔を見て瞬時にそう思った名無しであった。












その後、名無しとヒソカは別れ、試験終了まで別行動することにした。
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