Lise
□ヒソカ×ト×ヒント
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『え…
ギャーーーーーーーーー!!!(((゜□゜)))!!!』
後ろから接近してくるものを見るやいなや、名無しは絶叫し、繋いでいたヒソカの手をそのままに全速力で走り出した。
「!?◇」
突然のことで反応に遅れたヒソカは、ほぼ引き摺られてしまっていた。
そう、忘れてはならない。
イルミの姿は、本来の黒い大きな瞳で黒髪さらさらストレートロングのスラリとした出で立ちではなく、あの気持ち悪い全身針だらけの針人間なのだ。
そんな者が猛スピードで自分の方へ接近してくるなど、ホラー以外の何物でもないだろう。
『イヤーーーー!!!やっぱり来ないでーーーーー!!!(泣)
ホラーとグロは違うからーーーーー!!!(涙)』
名無しはあまりの恐怖に泣きながら走っていた。
一方のヒソカは
ベシッ(←顔面を枝で鞭打たれる
バキッ(←次は辛うじて枝を折って回避
ドカッ(←と思いきや名無しの腕が降り下ろされて地面に背中を強打
ゴンッ(←そして木に後頭部から激突
「(流石のボクでもこれはちょっと痛いかな…)」
引き摺り回されているため身動きが取れずいろんな所に全身をぶつけていた。一応オーラでガードすることも忘れず、離れのいように手はバンジーガムで固定していた…
『ゼェーハァー…ゼェーハァー』
「なんで逃げるんだよ?追い付くの大変だったんだから…」
イルミがやっとのことで名無し(withヒソカ)に追い付いた場所は、丁度受験生達が見渡せる崖の上であった。
散々叫びながら逃げ回って、おまけに一次試験からの精神的疲れがあるため、##NAME##はいつになく息を乱していた。
そんな、名無しに近づこうとイルミが動くと、
『い、イルミ…それ以上来ないで;…』
拒否されてしまった。
因に現在の3人の状態と立ち位置は
お疲れ名無し→断崖絶壁の淵で膝に片手を着き息を整え中‥
ボロボロヒソカ→名無しの隣に立ち、まだ手は繋いだまま何故かニコニコ笑顔
天然イルミ→2人から10m離れた所で何故拒否されたのか考え中‥
と言うような感じだ。
「(まあ、今はどうでもいいや…)
それより、ヒソカから話聞いてる?」
イルミ考えても仕方ないのでそのまま話を進めた。
『YES…』
「ならいいや。名無しは6個ね。残りは俺とヒソカがするから。」
『なんで6個?』
「同点なんて面白くないからね◇イルミはこの数字が妥当だと言ったんだけど、名無しは大丈夫かい?◇
6個も大変だろう☆?何ならボクが、キミの分の半分もしても良いよv」
『え!?あ、いえ。大丈夫です。ありがとうございます;』
3個は流石に少ない上、自分がつまらなくなるので名無しは遠慮しといた。
「そうかいv」
ヒソカは断られて若干落ち込んだが、イルミはそれより引っ掛かることが
「あのさぁ…さっきから思ってたんだけど
何で名無しと手繋いでんの?
ヒソカ」
実は未だ手を繋ぎっぱなしであった名無しとヒソカ。
『ぅえ!?…うわっすみません;!!(気が付かなかった…あれ、でもこれ…)』
イルミに言われて初めて気付いた名無しは慌ててヒソカの手を離そうとした。
しかし、何故か離れない。否。離れない原因は分かっているのだ。
『(これって、ヒソカの念能力?)』