ハンターハンター
□no.14
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ぱっと手の中から消えたトランプ、その手を広げドヤ顔で突っ立っつ男。
見覚えのある光景になぜか少し腹が立った。
「それでマジックのつもり?」
そう呟いて手を開いて見せた。
血が滴り赤く光るネックレス。
トランプの男の首にかけてあったもの。
トランプの男は自分の首元を漁り、焦り出した。
騒ぎ立てる男を背に踵を返して歩き出すと、すぐにふと男の声が消えた。
「くくっ♡やるねぇ」
「はぁ…」
「最近ヒソカの真似する人増えてるよね」
「そうなんだよね、見ててイラつく」
「えっ、それどういう意味♡?」
「天空闘技場のせいだね」
「そうだね」
「みーんなさ、ヒソカの戦い方がかっこいいとか思っちゃってんだよ」
「あははっ、どこがかっこいいんだよって感じだけどね」
「ほんと、それ」
「ねー」
「ねぇ、キミたちちょっと酷くない♢?」
イルミと話しながら仕事場を後にした。
イルミからは4、50人だと聞いていたが、実際3倍近くいた。
おそらくイルミはわかってて頼んだ。
「…ねぇ、3倍ぐらいいたよね」
「んー?なんのこと?」
「普通に言ってくれればいいのに」
「200人いる、って言ってたらやってくれたかい?」
「微妙」
「だろ?」
no.15