HUNTER×HANTER
□危険なくすり*
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斬りつけられた背中がひどく熱く、意識が遠のく。
ナイフを持った手が目の前で振り上げられる。
諦めをつけて下を向くが、その手は一行に振り下ろされない。
不思議に思い顔を上げ目を凝らすと、振り上げられた手を掴み、首元にトランプを突きつけるヒソカの姿。
「ヒソカ…」
助かったことの嬉しさと、ヒソカがそこにいることの安堵に、涙が零れる。
あっという間にその場に敵を倒し、ヒソカの優しい手が頬を包む。
「ヒソカ…」
名前を呼ぶと口元が緩み、いつもの笑顔をみせた。
なにも言わない優しい笑顔に手を伸ばす。