HUNTER×HANTER
□ババ抜き
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「あーーーーー!!」
手元に残った一枚のジョーカーを机の上に散らばったトランプの上に放る。
「くくっ、ほんと弱いね♧」
「うっさい」
「もう一回やるかい?」
0勝4敗。
何度やっても勝てない。
ヒソカの取るカードは全て揃う。
そのため、次々にトランプが減っていく。
それと、全く変わらない表情。
恐ろしいぐらいのポーカーフェース。
「なんか、してる?」
散らばったトランプをかき集め整えながら尋ねる。
「なんか、って?」
「…強すぎるよ、おかしい」
「さぁ?どうかな」
「…やっぱなんかしてんじゃん」
整えたトランプをきっていると、すっとヒソカの指がトランプの上に置かれた。
「…?」
「ジョーカー♤」
裏返したトランプはジョーカー。
ニコニコと笑うヒソカ。
「なんで?」
「マジック♡」
「…ありえない」
「奇術師に不可能はないのさ♧」
ババ抜きで勝とうとしていたことが馬鹿馬鹿しくなり、トランプをヒソカに渡す。
「?もう、いいのかい?」
「ヒソカに勝とうなんて、馬鹿馬鹿しいと思って」
「くくっ、そう」
「うん」
「じゃあ、4敗分だね♡」
「え?」
「とぼけないでおくれよ♤負けた分だけ、ボクの言うこと聞くって、言ったじゃないか」
「そんなこと…」
「言った、よね?」
「言った、かも」
「くくっ、さぁ、なにしてもらおうかな♡」
ニヤリと笑ったヒソカ。
逃げ出したい気持ちが察しられたのか、バンジーガムが体の動きを封じた…。
end?