HUNTER×HANTER

□旅
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「名無しさん、大丈夫か?」


少し前を歩いてたクラピカが振り返る。

それにつられ、キルアとゴンもこちらに目を向ける。

太陽が照り、ひどく暑い砂漠地帯。


後ろをへばった様に歩くレオリオ。

「私は大丈夫、でもレオリオが…」

「レオリオは大丈夫だよ」

「大丈夫じゃねーよ!」

「少し急ごう。日が暮れると道がわからなくなる」

「う、うん」

「待てぇ!」

「名無しさん、辛くなったらいつでも言えよ」

「ありがと、キルア」


1、2時間歩くと日が暮れ始めた。

「今夜はここで休もう」

「おっけー」

「ふぅ、疲れた」

「名無しさん、水飲む?」

「うん、ゴンはいいの?」

「俺は大丈夫!」

「ふへぇ」

「レオリオ、情けなっ」

「うるせぇ!」

「ね、クラピカ、あとどれくらい歩けばいいの?」

「このペースなら明日の夜には街に着くと思うよ」

「割と近かったな」

「そうだね」

「そうか?」

「うん」


すっかり日が暮れ、夜の帳が降りる。

近くに生えていた大きな木に寄りかかり空を見上げる。

一面に広がる星空。

美し過ぎるその光景に思わずため息が漏れる。


「名無しさん?」

クラピカの声に3人が反応し、視線が集められる。

「あっ、…空、綺麗だなぁって思って」



「うわ…本当だ」

「すげぇ…」

「綺麗…」


「んー、今日も疲れた」


「そうだね」

「だな」

「もう寝ようか?」

「そーしよーぜ」

「うん」

「よしっ、明日も頑張ろー!!」

「元気だな、ゴン」

「レオリオは元気無さすぎだよ」

「そーだよ」

「うるせぇよ、おまえら」

「ふふっ、」



いつもの賑やかな雰囲気で今日も幕を閉じる。
 

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