HUNTER×HANTER
□ヤキモチ
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「名無しさん、ってめぇっ、こらっ!!」
寝ぼけていたレオリオの眼鏡を盗み取る。
「まって、おいっ!!」
「待てって言われて待つ人いないでしょ」
「うるせぇ!!」
部屋の中を走り回るが、あっけなく捕まり首根っこを掴まれる。
「はぁ、捕まえた。ほれ、大人しく返せ」
「やだね」
「なんだとーーー!!」
「耳元で叫ばないでよ」
ぐちぐちと言い争いをしていると、ぐいっとなにかに引っ張られた。
引っ張られた先で抱き留めた腕。
顔を上げると鋭い目と目が合った。
「ヒソカ…!」
「やぁ、随分仲良しだねぇ♧」
「仲良くないし!「仲良くねぇよ!」」
「くくっ、ハモってるよ」
「ーーーっ」
「ほんと、羨ましいよ♤」
「でもね、名無しさんはボクのだ♡」
「ちょっと、ヒソカ…」
「なんだい?間違ってないだろう?」
「はぁ?!お前らもしかして…」
「ちがうの、レオリオ、…ヒソカの玩具ってだけ」
「玩具ぁ〜?!」
「そ♡ボクのね」
「なんだかわかんねぇけど、あんまふざけたこと言ってんなよ」
「くくっ、ボクはいつでもマジメさ♢」
「こいつっ!!」
「レオリオ…!いいの、」
「でもっ!」
「だからね、名無しさんにあんまり手を出さないでおくれよ」
「じゃないと、キミのこと殺しちゃいそうだからさ♡」
「ーーーっ!!」
「さ、帰ろう名無しさん」
差し出された手に捕まり、部屋を後にする。
「名無しさん…」
「…?」
「キミも無防備過ぎるよ♤」
くるりと振り返った彼。顔は笑ってるのに、目が怒ってる。
一歩後ずさりをすると、首を鷲掴まれた。
「…っ、」
「くくっ、その顔だ♡」
「…ヒソ、カ…っ」
「あぁ♡ほんとゾクゾクするよ」
「このままボクのものにしたい、壊してしまいたい♧」
「…っ」
「くくっ、まだ壊すには惜しいね♡」
手が離れその場に座り込み咳き込んでいると、ふと抱きしめられた。
「名無しさん、キミはボクのものだ♡…逃げようなんて、考えてはいけないよ」