HUNTER×HANTER

□ゆき
2ページ/2ページ



久々の雪の感覚にテンションが上がる。


吹雪くことはなく、大粒の雪がゆっくりと降り積もってゆく。



街の至る所に残された雪だるまや、作りかけのかまくらは、とても愛らしくいつもとは違う賑わいをみせた。



小さい子どもがはしゃぎ回る大通りを歩いていると、いつもの声が私を呼んだ。



振り向くと、ひらひらと手を降るヒソカの姿があった。




「1人じゃ寒いだろうと思ってね」


「余計なお世話」


「そんなこと言わないでよ」




前を向き直り、歩き始めると、隣を足並みを揃えるようにゆっくりとついて来た。




「なんでついてくるの?」

「なんとなく♡」

「ふーん」

「あっ、この前ね…」





他愛ない会話をかわしながら歩く雪道。


いつの間にか、冷たくひえた手はヒソカの大きな手と絡み、ポケットの中に収まっていた。






end
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ