princess

□再開
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「大好き!!」
抱きついてきた昔。今日から赴任する高校には俺の幼馴染、といっても8歳も離れている幼馴染が通っている。
久しぶりに会う為少々緊張しているのだが昔は冒頭でもわかる様に大好き!といいにこにこと俺に抱きついてきてくれていたが
まぁ今は年頃だ。それはないにしても、俺だと気づいてくれるのだろうか、それだけが心配だ。
悶々と考え込んでいると早速校長に渇を入れられる
「カティさん、新任教師にいきなり新聞で叩きに入るとはさすがですよ」
「・・・ロックオン・ストラトス、ここでは校長と呼べ」
目の前の美人は大学の時お世話になったカティ・マネキン女史。
高校の選定をしているときに声をかけてもらい今ここに居るわけなのだが
「ストラトスはこの高校出身だろう?」
「あ、はい」
「懐かしい顔とも合えるかもしれない、あまり肩を張らずにやれよ」

朝礼で貴様の紹介をするから自己紹介の言葉でも考えて置け、と肩をぽんぽんと叩き校長室に入っていく
やっぱり何時見てもかっこいい、いや、恋愛対象などではなく、上司として、カッコイイと素直に思う。

しかしこの後事件は起きるのだ。
そう、幼馴染と再会という事件を。






「刹那・・・顔が真っ青」
アレルヤが刹那の顔を除きこみ額に手を当てるがティエリアは鼻で笑う
「だとしても仕事はしろよ」と。
男にはにつかわいしくないフリフリ衣装に身を任せる僕達に、あまりカッコイイことが言えないのが残念だけど
「大丈夫だよ!刹那可愛いから!幼馴染さんもきっと喜ぶよv」
その言葉にティエリアは馬鹿にしたように笑った
「考えても見ろ、アレルヤ。お前の幼馴染が女装をしていた。どう思う?」
幼馴染・・・が居ないため片割れを思い出す。ハレルヤが・・・女装。。。

「考えられないね・・・」
あのハレルヤが・・・。

「でも刹那は昔から可愛かっただろうから」
「そんな同情いらない!!」
「そんなこと言ってる時間はない、行くぞ」

抵抗むなしくティエリアに引っ張られて行く刹那からは絶望感がヒシヒシと伝わってくる

今日は壇上に座っているだけの簡単な仕事だが
壇上というのは一番生徒や先生の目につく、ということは刹那の幼馴染からも良く見える
タダでさえ男子校に女装した男がいるのだ、マジマジと見てしまうだろう





「それでは赴任してきた、ロックオン・ストラトス先生、自己紹介を」
と校長が壇上の上から呼ばれ壇上に上がってきたのは刹那の幼馴染

「カッコイイね」
「ほぉ、聞いてたよりも男らしいじゃないか」
何時も褒めるということはしないティエリアが珍しく褒めても刹那は一向に顔を上げようとしない
そのとき
チラリとロックオンがこちら側を見る

「気づいたな」
「気づいたね」

刹那の身体がビクッと震えるがこちら側を見たのは一瞬だった

そこからはもう淡々と式は終ってしまったが
刹那の中でも何かが終ってしまったらしい

「刹那、元気だしなよ」
「出るか・・・」
幼馴染に女装を見られたのだ、惹かれても蔑まれても仕方が無い

「刹那」
「なんだ」
「新任教師がお前に用事だ」

ガタンッと椅子から勢い良く刹那が立った目の先には先ほど壇上でみた男の姿が会った
「やっぱり・・・刹那だったんだな」
見間違いじゃなくて良かったという男の声は聞こえているのだろうか
刹那は未だ姫の格好をしていたことに後悔をした

「久々だなぁ、」
それでもロックオンは刹那の肩に手を置き
「ちょっとは大きくなったんじゃないか?」
優しそうな顔をした男だとアレルヤは思うが刹那はどうしていいかわからないという顔で顔を背ける

「刹那も姫に選ばれたんだな」
「・・・?」
「俺もこの高校出身だろ?俺も姫やらされてたんだよ!!」

今度は刹那だけでは無くティエリア、アレルヤまでもがガタンと席を立った

「・・・何?」
言葉を発したのは刹那
「あぁ、言ってなかったか。俺高校の頃そんな背高くなかっただろ?まぁ2年からぐんと伸びて姫降ろされたんだけどさ;」
はははと笑うロックオンを見て刹那は
「・・・っなら・・・先に言え!!」
「いや、刹那なら選ばれるだろうなぁ・・・と思ってたけど俺は一年だったし・・・興味ないだろ?」
「俺がどんだけ悩んだのか!!お前は知らないだろ!」
「え?なんで悩むの?」

ガクリと項垂れる刹那にアレルヤが笑う

「はは!!刹那、悩み損だね!」
「アレルヤ!」
「今度から堂々とやれるじゃないか」
「ティエリア!」

ははと、ロックオンが
「いい仲間に出会えたな」
と言ったのに刹那が嫌な顔をする
「アレルヤはいいとしてティエリアは違う・・・」
「どういう意味だこら」
「継母のような・・・」
「意地悪って意味だね」
さらりと爆弾発言をするアレルヤの頭をこぶしでグリグリと押すティエリアに
イタイイタイと教室にアレルヤの悲鳴が部屋に響く

「なぁ刹那?」
「ん?」
「この格好、似合うな」

ボンッと刹那の顔が赤くなるのを見てまた教室には笑いが響いた



END

ロク←刹那みたいになっちゃってます(笑)
ちなみにロクが姫の時は甘ロリが多かった・・・という設定。
ゴスロリ刹那と甘ロリロクの絵が書きたい

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