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□嫉妬
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私は飛雄と付き合って、もうすぐ1年になる
飛雄はとてもヤキモチ焼きでバカで可愛い
バレーをしている時は、真剣でとてもかっこいい
今日はそのバレー部が休みとゆうことで、飛雄の新しいバレーシューズを見に来たのだ


「とびおー、なんかいいのあったぁ?」


「う〜ん、迷う」



飛雄は二つのシューズを持って、見比べている最中だった
邪魔しちゃ悪いなぁと思った私は、バレーシューズコーナーをうろうろすることにした


バレーシューズって色んなものがあるんだなぁ…
私は、そこまでバレーに詳しいわけではない
シューズだって、何が良くて、何が良くないのか分からない


「あ!名前ちゃん!」


「及川さん!お久しぶりです!」


「あれ?1人〜?」


「あっ、飛雄が向こうでバレーシューズ見てます!」


「やっぱ、飛雄ちゃんと一緒かぁ〜」


「あっ、はい」


及川さんと飛雄は、仲がいいわけではない
どちらかとゆうと、あまりよくない
私は特に嫌いではないが雰囲気が苦手だ


「あ!いい事思いついちゃった!ちょっと、来て」




グイッと手を惹かれ、ずんずんと進んでいく
そっちは飛雄がいる方じゃ…
あ…やっぱり
案の定、まだシューズを持って悩む飛雄がいた



「とーびおちゃん!」



「お、及川さん!?って、名前?」


「名前ちゃんが、1人でいたから、飛雄ちゃんのとこに案内してもらったんだ〜」



及川さんと私が手を繋いでいるみたいな、状況になっている手を上に上げられる

するとそれを見た飛雄が顔をしかめた


「えっ、ちょ!」


離そうとしても、手が離れない


「その手、離してください」


飛雄は持っていたシューズを置いて、及川さんを睨む
やばい…完全に怒っている


「やーだねっ」


いやいや、離して及川さん!
飛雄が怖いよ!
うわわわ、なんかこっちにくるよ!


「じゃあ、俺が無理やり離させます」


私のもう片方の手を、ぐいっと引かれた
あっさり、及川さんの手が離れていくのがわかる



ギュっ



「ととと、飛雄?」


「こいつ、俺のなんで触らないで下さい」


飛雄に抱きしめられて、そんなことを言うもんだから、頬があつくなる
そして、また手を引かれ、及川さんの横を通り過ぎる


「飛雄ちゃん…必死だね」

私に聞こえて、飛雄には聞こえない位の小さな声が聞こえた
少し面白いものを見たような顔をした及川さんに、軽くえしゃくをした




「おーい…飛雄?」


「…」


いつまでも無言のまま手を引かれ、さほど遠くない飛雄の家に到着
部屋まで連れ込まれると、手を離して、やっとこっちを向いてくれた

完全、むくれた飛雄の顔


「ごめんね。なかなか手が離れなくて…」


「…次からは、絶対に俺から離れるな」


少し赤い飛雄が可愛い
うん…と返事をして抱きつくと、そのまま押し倒された

「え、待って…」

「待たねぇ。お仕置きだ、ばか」


馬鹿な飛雄にバカって言われた…
この後、腰が痛すぎて立てなくなった
及川さん、許さん

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