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□理想のヒーロー
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後書き


 記憶を失った上条さんが、記憶を失う前の上条当麻の事を調べたら、とんでもないヒーロー業の数々を知ってしまって。
 最初「何、俺記憶失う前ってこんなだったの無理無理こんな超人、俺が慣れっこない」って青い顔して恐れ慄いてたけれど。
 経歴が凄すぎてだんだん「何この人カッコ良すぎるマジヒーロー、こんな人がいなくなったなんて世界の宝が消滅したのも同然じゃん。俺がこの人の代わりをやんなきゃ」という謎の使命感に突き動かされ。
 「あの人(記憶を失う前の上条当麻)ならきっとこうする、あの人ならきっとこう思う、あの人なら――」と“上条当麻”を演じるようになる。
 記憶を失ってしまった上条当麻にとって“上条当麻”とは自分自身の事であり、今は亡き惜しまれるべき素晴らしい人であり、“理想のヒーロー像”である。


……という上←上の妄想が止まりません。
原作での上条さんの心情を踏みにじるような行為だという事は重々承知しており反省しておりますが、燃えたぎる妄想が止まりません。

そんな上条さん演じる“上条当麻の再現”によって妹達の命を救われ、その姿に“理想のヒーロー像”を見てしまった一方通行さんの絶望を考えると、興奮して夜もぐっすりです。
 
ただ上条さんに“上条当麻”のような強い思いが無いかといえば、そうではなくて。
誰かの笑顔を見るのは好きだし、苦しんでいる人がいれば助けたいのも本音なんです。だけど、それ以前に“理想のヒーロー像”を守りたいという思いが強過ぎて。
それに、“上条当麻”を演じている内に『本当に今ここにいる上条当麻』の本音がだんだん分からなくなっていって。
そんな時、今回のような『ヒーロー活動』が失敗してちょっと面倒な事になってしまうと、もう何もかも面倒になって血祭り状態にしてしまいます。『ヒーローとしての一線』として殺してはいませんけど。
そんな己を一方通行さんに見つかってしまった今回で、「もう終わった」と確信したと同時にホッと安心もしています。

そして姿を晦まそうとする上条さんを殴り飛ばすのが一方通行さんですよね!!

妄想乙です。
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