ココは夢が飛び交う不思議な幻想の島…
『 The moon crosses 』
幻想の島には深い森に透き通った湖がありました。
島中には 煌めく蝶が羽ばたき、一年を通して ピンクに映える櫻が咲いていました。
夜空に浮かぶ月は湖に姿を映し水鏡となり水流には櫻の花弁がそよそよと浮かんでいます。
森の真ん中にある 透き通る湖を囲むように 二つの幻想郷がありました。
湖に挟まれたように位置する その幻想郷の名は…
◇Moon Crying◇
*WATER-MOON*
互いの主は 【櫻】《水月 架奈》と名乗っていました。
ある三日月の夜…
月から雫が舞い降り、一隻の船が水面に姿を現したのです。
『この お船に夢を乗せて反対の岸に流してみよう〜』
その日から 揺ら揺らと流れに身を任せたお船は 互いの停留所を行き来し ……夢の荷を乗せ 自由に夜巡りをはじめました。
森の蝶達が小さく呟きました。
《 『 そんな夢を載せたお船の中を……ちょっとだけ覗いて見たい…?』》
《 『 でも…約束があるんだ……守ってくれるよね?』 》
《『 注意書きを必ず読んでから、こっそり覗いてごらん……』》
言の葉を投げかけると 浅葱色の蝶 は森の中に消えていったとさ……。
【 ✳︎ 船の中を覗いてみる ✳︎ 】