NanatsunoTaizai

□Seventh 〜<不気味な牙>の洗礼〜
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ゴルギウスを追って、外に出てきた私たち。



『てかさー、追うっていってももういないんじゃないの…?』



こりゃ、捜すのも一苦労……



「あ、いた」



…あっさりと見つかった。



「この剣と王女を奪うよう命令したのは誰か、教えてもらうぞ」


『じゃなきゃ、君を今すぐボコボコに……』


「はい! 降参でございます!!」



もうちょっと粘るかと思ったら、案外すぐにあきらめた。


…風にみえる。


だけど…



―キキン!!―



団長が飛んできた暗器をはじいた。



「やっぱり、見破られちゃいました?」


「1マイル先のパンチラを見逃さない、オレの眼力をナメんな」


「ゴ…ゴルギウス様、そこにおられましたか!!」



不意に後ろの方から、ダナ先生がゴルギウスに叫んだ。



「約束通り、娘をお返しください!!」


『…!!』



まさか、ダナ先生は娘さんを人質に捕られて……!!



ダナ先生に気を取られていると、ゴルギウスが消えた。


警戒する私たち。



「娘は、お前の元に返してやろう」


「ほ…本当ですか?」


『ダナ先生!! そこから逃げて!!』



叫んだけど、時すでに遅し。


ダナ先生が胸元を刺されてしまった。


思わず駆け寄る王女様。



『王女様!! 離れないで!』



王女様を背中に庇い、最上級に警戒する。


どこから来る……


背後でブンッと音がした。



フォークのような剣に、鎌を引っ掛け止める。



『王女様より、私と遊ぼー…よっ!!』



拳を振るうと、ゴルギウスはまた消えた。



「これって、瞬間移動ってやつじゃね!?」



消えたゴルギウスにホークが焦る。


不意に、王女様の横に姿を現した。


団長がそれを防ぐ。


今度は反対側から…


私が防ぐ。



ちょこまかと…



『小賢しいんだよ!!!』



私が鎌を振るったと同時に走り出した団長。


それでも執拗に王女様を狙うゴルギウス。


瞬間移動?だかなんだか知んないけど…


あの力さえどうにかできれば……



 
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