NanatsunoTaizai

□Second 〜バーニャの村〜
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「あ… 改めてよろしくお願いします…… エリザベス・リオネス…王国の…第三王女です……」



俯いて、もじもじしながら王女様は自己紹介した。



「〈豚の帽子〉亭にようこそ!! 今日から頼むぞ、看板娘たち!!」


「は…はい! 頑張ります」


『…看板娘"たち"?』



たちって、もしかして…私も含まれてる?



「ナツメにも働いて貰うからな」


『えぇ〜…、私も?』


「当たり前! 看板娘は多い方がいいだろ」


「んじゃ、まずはボロボロの服着替えよーぜ」



と、ホークに言われて気づいた。


そういえば服、脱獄してからそのまんまだった(囚人服)。



「エリザベスのもナツメのも、アレはアレでそそると思うけどなあ…」


「スケベ」
『変態』



階段を上って部屋に入り、団長とホークが衣装箪笥を漁る。



「おっ… あったあった!!」



出した服を王女様に手渡し、着させてみた。



「あ…あの〜〜〜 こ…この服装は……?」


「店の制服…だ!!」


「こいつの趣味丸出しで悪ィけどな…」



出てきた王女様が着ていたのは、へそ出しのトップスに超ミニのスカート。


うっわ……
私もこれ着るのかよ…



「フム… フムフム!」


「キャッ!! あのっ…?」


「安心しろ、ただのサイズチェックだ」



王女様のスカートをめくり、平然とセクハラをする団長。



「じゃあ、次はナツメな」


『え……いやぁ、私はっ』



グイグイと私に制服を押し付ける団長。



止めてくれ、団長。

出来れば着たくないんだ。

その制服は…趣味じゃない。



『団長と、同じ服ちょうだい』


「オレと同じ服? 色気出ねぇぞ?」


『色気は求めてないから。あと、糸と針貸して』



団長から服と、糸・針を貰って手早く作り直す。



『これなら、まだいいかな?』


「おぉ…!! ショートパンツもいいな」


団長と同じ服のズボンをショートパンツに、シャツを七分袖に仕立て直して、ニーハイのソックス(黒)を合わせた。
 
 
 
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