黒妖物語
□出会い
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地をも揺らすような大きな足音
僕は今は人間界にきていた
いじめっ子に命令されて来たのだが…
来なければ良かったと今更後悔した
近くには人間が三人
あぁ…どうしよう
人間なんてすぐに死んでしまうやつなのに、震えが止まらない
これもあの時の…
「三成君、何か気配を感じないかい?」
「……感じます…」
ビクッ、
面白いくらいに体が跳ねた
気配なんて消す余裕なんてなかった
人がどんどん近付いてくる
足音がどんどんでかくなっていく
それと同時に頭が真っ白になっていく
「三成君、先に帰っててくれないかな。ちょっと大事な用事を思い出してね」
「でも…気配の……。わかりました…」
旋風を巻き起こしながら帰る姿が想像できるほどのスピードで一個の気配が遠のいていった
このまま他の人もどっか言ってくれないかな…