死神さんのお仕事
□娼婦の夢・裏
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小麦畑が広がる素朴な田舎街。
1人の黒いローブを着た男が大きな籠を片手に、ゆっくりとある家を求めて歩いていた。
街の外れ、小さな2階建ての家の前でローブの男は籠を置いて消え去った。
数時間後、家の中から赤毛の男が出てくる。
家の前に置かれた小さく揺れる籠を不思議そうに覗きこんだ。
中には桃色の布に包まれた、生まれてまもない緑眼の赤ん坊。
初めてみるはずなのに、どこか懐かしい。
男が覚束無い手つきで抱き上げると、赤ん坊はきゃっきゃと燥ぐ。
籠の中には赤ん坊の他に、カードが入っていた。