最終兵器俺達
□どっちが大事なの!
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俺は、一人寝室へ行き、いじけるように布団に入った。
「はぁ…」
そうため息をついて、俺は寝た。
「ん…」
突然目が覚めた。近くにあるスマホで時間を確認する。
「3時…」
まだそんな寝ていない。隣にキヨも寝ていない。
(そんなに、俺よりサッカーが大事?)
そう考えると、なんだか涙が出てきた。
「キヨの、馬鹿…っ」
泣きながら布団をかぶってまた寝ようとする。
「誰が馬鹿だって?」
布団越しにキヨの声が聞こえる。俺はびっくりして布団を剥いだ。
「キ、キヨ…どうして」
俺より、サッカーが大事なんでしょ。って言いたかったけど、怖くて言えなかった。
「だってよー、こーすけいなくなっちまうんだもん。わりぃ、ほったらかしにしちまって」
申し訳なさそうに謝るキヨを見て、俺は許してしまった。
「いいよ…サッカー見てて」
「いや、もう良いよ。こーすけに悪いしさ…っていうか、なんで泣いてんの、俺のせいだよな?」
薄く暗闇の中でそう言われる。
「泣いてないよ」
どうしてわかるんだろう。キヨはコンタクトをつけるほど目が悪いのに。
「わかるんだよ。こーすけのことならな」
…。キヨはずるい。なんでそんなかっこいいんだよ。