ハイキュー!!

□チーム梟谷
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とあるビルの薄暗い地下の階に息をひそめている。
「……木兎さん」
「……おう」
「いいですか、俺が合図したら木兎さんの最大の力であの扉を吹き飛ばします。そして、俺の瞬間移動で部屋の敵の後ろに回り込んで、取り押さえます。……わかります?」
木兎さんの目を見て聞いてみる。
「お、おう、もちろんだ「わかってませんよね?」すみません……」
もちろん木兎さんはわかってなかったようだ。単細胞だから仕方ないけど、これでは任務が出来ないから困る。
そして俺が考えた最善の作戦はいつも変えることになる。
ちょっとは頭を使って欲しい。
「あかあし、あんなにペラペラ喋られたら俺ついていけねえよ」
「……それは俺が悪いんですか??」
「俺たちを任務に出した上官が悪いと思う」
「それはないですね。木兎さんはもう少し普段から頭をちゃんと使ってください」
とはいえ、この作戦ができなかったら敵を捕らえるのは難しいだろう。
「んん……」
木兎さんは組織のトップクラスのサイコキノ。少し無理のある作戦でも大丈夫……なはず……。(何もミスらなければ)
よし、これにしよう。
「じゃあこうします。木兎さんはここから思いっきり部屋に入ってください。そして、中の人を地面に取り押さえていてください。」
「おう!それならできる!!」
やっとわかってくれた。ていうかさっきのとほとんど流れは似たようなものなのに……
木兎さんが入った後、俺はすぐにその部屋に入って地上に待機させている上官のところへ瞬間移動で敵を連れていくことにしている。
ズボンのポケットに入っているスマホが振動した。上官から作戦実行の合図が出たということだ。
「木兎さん!」
「おうよ!!」
ガッシャァァン
『ッ!!?なんだ!!?!』
合図をした瞬間、木兎さんは部屋に突っ込んでいった。中から驚く声が聞こえる。そりゃそうだろう。なんの前ぶりもなくドアが破壊されるのだから。そこへ自分が入ると、敵の5人が木兎さんのサイコキネシスで地面に突っ伏していた。
「赤葦!やったぞ!!」
「……できてよかったです。よくできましたね」
安心した……ちゃんと指示したとおりにやってくれていた。
それから、敵を地上にいる上官の元に連れていった。
全員を出したあと、木兎さんをみたら、すごく笑顔だった。

「ってこと覚えてないですよね」
「?任務??」
「まあ、そうですけど」
「うそうそ!めっちゃ覚えてる!あの時の赤葦、世界一かっこよかったぜ!!」
「……またそんなこと言って……」
初めての任務はずっと忘れられないみたいだ。
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