ハイキュー!!

□チーム青葉城西
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「クソ川ぁ!!!お前また報告書書いてねえだろ!!」
「げぇっ!バレた!!」
「バレたかじゃねえよ!さっさと書けグズ川!!」バサッ
…………何回目だよ……こいつ任務に行っても報告書書かねえから俺が上官に怒られるんだよな……
机の椅子に座ってる及川の横に座って報告書を書く様子をみていると、部屋のドアが開いて赤と黒のジャージ姿の菅原さんが入ってきた。
「岩泉、溝口さんが呼んでたよ」
「あ〜……わかりました……。
菅原さんジャージ姿珍しいっすね」
「さっきまで黒尾の訓練の相手してたからね。及川も晩飯食ったあとやるから覚えててね」
「おっけ〜!」
溝口さんに呼び出されてる間及川のことを見とくよ、と言ってくれたから菅原さんに甘えてそうさせてもらうことにした。
溝口さんていうのは俺たちの上官で、いろいろ面倒をみてくれている。その人からの呼び出しは悪いことしか言われないから正直行きたくない。どうせまた及川のことだろう。
ブツブツいいながら廊下を歩いていき、上官室に向かった。
「あ、岩泉さん」
「んあ、赤葦か。お前も呼び出しくらったのか?」
「……はい……多分また木兎さんのことだろうと思います……」
赤葦は木兎の相棒で、一昨日俺たちと一緒に任務に駆り出された。その時はすごく大変だった。とにかく、すごく大変だった。
「……とりあえず入るか」
「そうですね……」
コンコン、とドアをノックして部屋に入る。入ったら、入口の近くのパソコンとにらめっこをしている溝口さんがいた。
「溝口上官」
「お、やっときたか」
「「……遅れてすみません」」
はあ、と短くため息をついて溝口さんは何枚かのプリントを手に持った。
大体予想はつく。
「まあ別に遅れてはないんだけど、これな、はい」
「ありがとうございます……」
赤葦には3枚、俺には2枚プリントが渡された。 みてみると、器物破損という文字が。
「一昨日の任務でお前らの相棒がやらかしたやつ。まじでどうにかしろ。毎回それで訴えられる身にもなってくれ……」
「「…………すみません……」」
「ちゃんとあいつらに言い聞かせるように。あと訓練増やすから」
「「…ハイ」」
失礼しましたと言って上官室を出る。
ほんとにこれデジャヴ。何回目だよ!!!
赤葦もうんざりしている。そりゃそうだよな、毎回一緒に怒られるんだもんな。

部屋に戻ると及川と菅原さんが楽しそうに話をしていた。
「岩ちゃん!おかえり〜!」
「あ、済んだの?」
「ハイ」
「じゃあ俺行くね。またなんかあったら呼んでね」
部屋から出ていくのを確認して、及川を床に正座させた。
コイツもなにが起こるかは分かっているはずだ。
「及川」
「……はい」
「これ分かるよな??」
さっき溝口さんにもらったプリントを見せた。
「お!ま!え!は!!何回言えば分かるんだよ!!」
「ぁぁぁぁぁ岩ちゃんタンマ!話し合いしよう!?」
「何べんもしたわクソ!」
「せめて川ってつけて!いだだだだギブギブ!!」
及川に逆エビをかけてやった。
今日は締めないとダメっぽい。
「報告書も書かねえし!毎回物壊すんじゃねえよ!!」
「痛い痛い痛い!!わかった!分かったから逆エビやめて!!」
何回言っても毎回やるからキリがない。何かやめさせる方法ねえのか?
……あ。
「影山は任務に行っても何も壊さずに戻ってくるのになぁ?」
「飛雄ちゃんが!?ありえないだだだ岩ちゃん待って!!」
「お前、またやったら影山以下になるぞ。それでもいいのかよ」
及川は影山をライバル視している。及川が影山は任務で器物破損をしないと分かったらこいつも少しは能力をコントロールするはずだ。
「それは嫌だね。次は絶っったいに壊さない」
「やったら跳び関節やるからな」
「それは痛いね!!」
及川を解放してやり、こいつが書いた報告書をまとめようとしたら、隣の部屋から声が聞こえてきた。
『赤葦待って!話そう!話し合い!な!?』
『待てません。何回するつもりですか?その言葉先週も聞きましたよ?』
梟谷も説教が始まったらしく、木兎の叫び声と赤葦の冷淡な声が聞こえてきた。

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