■Optimus■

□【TATOO】
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誰かの1番になりたいとゆう欲望



誰の1番にもなれない滑稽な自分



誰かを1番と言えないもどかしさ



誰も1番と言ってくれない醜さ


人並み以上の幸せを求めてるわけじゃないのに

人並み以下の不幸をどうして私に渡すの?




好きだよって言われた時、愛してくれる人が居たと思った



だけど私は愛されてる彼女じゃなくて


利用出来る便利な女だった


自分がクズだから寄って来る男もクズ



何度も クズが寄ってきた


もう二度と利用されないために


愛されてると勘違いしないために



忘れないために一生消えないタトゥーを入れた



Voce nao e amado de ninguem



お前を愛してくれる人など何処にも居ない













「美波」




優しく私の名前を呼んでぐい、と彼は自分の方へ引き寄せた


私が一目惚れだったオプティマス
彼は今までのクズ男とは違う


本来は人間ではないオートボットと知った時
私は人間の実験台として使われるんだと思った

でもオプティマスも皆もそんな気はないとわかった



たとえ騙されても良い


好きな人になら騙されてもいい


でもオプティマスはそんな気持ちをぬぐってくれるように優しく私を包んでくれた




だから余計に怖かった







「美波 、どうしてこんな言葉をタトゥーにしたんだ?」


オプティマスは初めて体を重ねる日に胸の下のわき腹にあるタトゥーの存在を知った


「意味わかるの?」

「今調べた。」

あぁ、すぐわかるんだっけねと笑って手のひらでタトゥーを隠すように撫でる









「自惚れないように。」



もう誰かに愛されたいとか、愛されてるとか自惚れないように


痛い目みるのは自分だから


あなただからこそ



勘違いしないように


「私が美波を愛しているというのは嘘だと思うか?」

「……そんなことないよ。」


オプティマスには悪いけど私自分勝手だから



「ならこのタトゥーを消して欲しい。ラチェットなら綺麗に消せるだろう。」

「時間があったらね。」







いつだってあなたに溺れてしまいそうで

あなたが愛してくれてると私が勘違いしそうな時



この言葉は現実に引き戻してくれる


お前を愛してくれる人など何処にも居ない




わかってる

ありがとう また勘違いをするとこだった



私はコレを見るたびに目が覚める


あなたと体を重ねるたびに



私は愛されてなどいないと



「信頼してないのか…。」
沈んだ顔も演技だって自分に思い込ませる私は酷いね


「私はオプティマスの事ほんとに愛してるから。」



美波の言葉が余計にむなしくなった


まるで美波が一方的に愛してるみたいで


オプティマスの気持ちは全く伝わってないようで






過去に何があったのかは詳しく話そうとはしてくれない

ただざっくりとした「人間関係」とだけ伝えてある


オプティマスもあえて聞き出そうとはしなかった




ただ、自分と出会ってこのタトゥーを消したくなる日が来ることを望んでいた
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