■Optimus■

□【君の生まれた日に永遠の愛を】
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任務を終え帰宅したオプティマスを後ろからきゅ、と腕をまわし抱きしめる

「美波、まだ起きてたのか?」
「うん。夜中に終わるなら待ってる。」
悪いとは思いつつ自分の帰りを待ってくれる人が居る事は嬉しかった
自分の腹部にまわされた細い腕と小さな手を惜しみつつ優しくほどく

美波は外で出会った人間
オートボットだという事は最初は驚いたが受け入れ今はオプティマスの彼女になっている
なかなか一般の人に受け入れられる事がなく
自分を認めてくれる以上に愛してくれる人が出来た事はオプティマスはもちろん
他のオートボット達も喜んでいた

「明日も仕事だろう。早く寝たほうが良い。」
「明日行ったら次の日休みだから起きても大丈夫。」
「なら、明日の夜が良いだろう。」
子供みたいに口をとがらせ不満そうな顔をする
そんな姿も可愛らしいと思いつつ美波をベットまで連れた

「今日はラチェットのリペア受けたの?」
布団を口元までかけて横に居るオプティマスに今日の任務の様子を聞いた
「私は受けてないがバンブルビーがリペアを受けていたな。」
さぞ騒いだんだろうと想像して美波はクスクス笑う


「オプティマス」
「ん?」
不意に美波はオプティマスを見つめる
「私のコト好き?」
「あぁ。愛してるよ。」
大きな手で美波の頭を撫でてさらりと髪をなぞった
くすぐったそうに口角を上げ目をきゅっと瞑る

「さぁ、もう寝るんだ。明日は早く帰れるから。おやすみ。」
「うん。おやすみ。」
オプティマスは立ち上がりドアをそっと閉める
部屋から出る最後まで美波はオプティマスをずっと見つめた


あなたは何千年も変わらず今の姿で生きていけるけど

私はあと数年しか今の姿で居られない
そしたらきっとあなたはガッカリするだろう
変わり果てた私を愛してもらえるとは思えない

あなたは優しいから

別れも言えずに私が死ぬまで傍に居てくれるだろう


本当の愛のまま
愛されたまま死にたい



愛されてるまま
死ねたらどんなに幸せだろう

あなたに本当に愛されたままで

最期を迎えたい


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