■Ironhide■

□【キュンとしたと気付きました】
1ページ/1ページ


「最近車の調子悪いんだよねー」

快晴という言葉がふさわしい今日、
スポンジでビークルのアイアンハイドを洗いながらふと自分の車を思い出す

「ディーラーに見てもらえよ。」
「時間がない。あ。」
手を一瞬止め笑顔になる
「アイアンハイド、見てよ!」

ホースを手に取り全体に水をかけると泡の下から輝く黒が見え始める
車に変形するのだから本物の車くらいいじれるはず
というより男=機械が得意と勝手に思い込んでいる

「出来なくもないが…」
金属生命体からすれば自動車など原始的なものにみえる
中の細かい部分まで車と同じではないし、車いじりをしたことはないが出来ると判断した


洗い終わり空いた時間で見てもらうことになった

ヒューマンモードになったアイアンハイドはお酒の次に好きなタバコをふかしながら先に駐車場へ行ってる香織の元へと歩いた


「ボンネット開けろ。」
言われた通り開けると上まであげる
着ているTシャツが少し短いのか、片手をあげると逞しい腹筋がちらりとわずかに見えた

思わぬ腹チラに香織は慌てて目をそむける

タバコを咥え、反射した光が眩しいのか眉をしかめて中をいじる


なんか、かっこいい…

香織はぽけっとアイアンハイドを見つめた

「バッテリー寿命近いぞ。お前は悪条件でいつも車走らせてるだろ。」

動く唇はタバコを落とさないように噛んでるように言葉を発する
普段は指で持つので口に咥える行為がかなり色っぽく感じた

「聞いてんのか?」

返事がないので屈んだまま香織を見上げる

「えっ、うん!?そうだね!」
ドキっと我にかえりアイアンハイドの話に意識を戻す

「プラグコードも交換した方が良い。ベルトの張りも悪い。
よくこんなくたびれた車に乗ってたな。」

なんだかよくわからない単語を使われ、鼻で笑われたが今だけはかっこよく見えてしょうがない

あれ?
なんでこんな変な感覚が?

もしかして、私…


キュンとした後、気づきました



(オイルの汚れも…って聞いてんのか?)

(っき、聞いてるし!)

(体温が上昇してるぞ。)

(勝手に人の体温見ないで!)




end

くわえタバコで車いじってた
イケメン上司を目の前にした実話

かっこよすぎたのでアイアンハイドで
ただこのシーンだけ書きたかった!

ちなみに車をいじる時は火気厳禁\(^o^)/

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ