■Ironhide■

□【どんな君も】
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「『犬』」

「全然余裕!大好き♪」

「『イグアナ』」

「あー…いや、大丈夫!」

「『カエル』」

「うっ…や、でも…いける!」

「『バッタ』」

「ぐっ…目を瞑れば…ギリギリ」

「『ゴキブリ』」

「ムリムリムリ!!!!」






+。+。+。【どんな君も】。+。+。+



何やらバンブルビーと彼女の香織が変な会話をしてるのを
アイアンハイドの聴覚センサーはとらえた


「何してんだ」

ヒューマンモードのアイアンハイドは2人の方へ歩く

「あっ!愛しのアイアンハイド♪」
ぎゅっと抱きつき嬉しそうに自分の名前を呼ぶ可愛い彼女

「さっき何話してたんだ。動物クイズか?」
バンブルビーは生き物の名前をひたすら言い
香織が余裕とかムリとか…


「今ね、アイアンハイドがどの生き物になるまでキスは大丈夫かって話してたの」

「は?」



事の発端は香織のこんな一言

「オートボットってどこまで何に変身できるの?」

ビークルモードのバンブルビーの洗車を終えた香織はふと思った
人間にもなれるのなら他の生き物にもなれるのか疑問

「『わかんない』『ラチェットなら』『わかるかな』」
オートボットにトランスフォームし答えるバンブルビー

ここから自分の恋人、アイアンハイドがどの生き物までだったら…
という話になったのだ


「で、ゴキブリとかいう生き物は無理だと」
アイアンハイドはインターネットでその生き物を調べた

黒くて小さい…
人間はこの生き物が大嫌いで見かけると悲鳴をあげ殺そうとする奴が多いらしい
(そんなにコレが怖いのか)


「さすがにゴキブリとキスは…でもアイアンハイドなら!」

中身がアイアンハイドの見た目ゴキブリを想像してみるが「やっぱ無理」と
嫌そうに顔をゆがめた

「…」

たとえ話だがちょっと傷つく
どんな俺でも愛してくれよ、なんて口が裂けても言えないが。

「あっ、でも半径2m…1m近寄らなければ全然大丈夫!」

「それでフォローしたつもりか?」

好きな女を距離1mで見てろって生殺しかよ

「『良かったな』『ゴキブリじゃなくて!』」
面白そうにキュルキュルとバンブルビーは言う

「うるせぇな。くだらない。」

ちょっと機嫌を悪くしたアイアンハイドは自分の部屋に戻っていった


* * * *



「アイアンハイド〜」
カチャ、とドアを開け顔を出す
「俺はゴキブリだぞ」

何か根にもってる…
「「俺はゴキブリだぞ」」って…笑

「そんな生き物になってもアイアンハイドだから好きだよ!キスも出来る!」

「嘘付け。さっき全力で無理って言ってただろ」

「あれは〜…まぁよく考えたら
どんなアイアンハイドでも好きってこと!」

ベットで寝っころがってるアイアンハイドの上に乗り
チュ、とキスをする


「機嫌なおして♪イケメンアイアンハイドさん♪」
首にもキスをおとす香織


「…あれゴキブリじゃねぇか?」
壁のほうに指をさす

「もー冗談やめてよ〜そんなタイミングよくゴキ…」
振り返ると確かに黒いゴキブリが壁を歩いている

「キャーーー!!!!キモイ!!!!死○!!
嫌ーーー!!!!」

香織 はダッシュでアイアンハイドの部屋を出た


「…あんなリアクションするのか」

アイアンハイドはコピーしたゴキブリを壁にうつしただけ
どんな反応をするのか見てみたかった




「ひどいアイアンハイド!あんなことしなくても!」

後でアイアンハイドのイタズラとわかった香織

「あんな拒否具合じゃ
俺があの生き物になってもムリだな」

「もー、まだ気にしてんの?」

フンと言いながら武器の手入れをする

「そんなの気にしてられない良いコトしてあげる♪」

香織 は後ろから抱きつきチュと耳にキスをし誘う


「どんなアイアンハイドも好きだよ」






(でもやっぱゴキブリはムリかも)笑





END+。・

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