ＴＦ―長編。Sideswipe
□【紅葉】
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怪我が完治するまでの間もサイドスワイプはちょこちょこ優実の家に来ていた
その間も優実に手を出す事は一切なく
爽やかにマンションの玄関で別れを繰り返していた
「明日から仕事かぁ…がんばろ。」
二週間ちょっとぶりの仕事復帰
明日に着る洋服をリビングのドアにかけた
ミニスカートで、前開きボタンのシャツに、カーディガン
優実はいつものようにサイドスワイプにおやすみとラインを送る
そしていつものようにすぐに既読がつくとおやすみ、と返ってくるのを見て眠りについた
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「なぁー、どうすれば良いんだ？」
サイドスワイプは困って、ジャズに相談事をしていた
「正体は言ってないんだろ？なら、そうだなぁ…あ、借りるってのはどうだ？」
車を借りる＿
その発想は車に変形する自分では思いつかなかった
サイドスワイプはジャズの名案通り車を借りた
≪秋だし、紅葉見に行こう≫
ラインを送るとすぐに≪見たい≫と返事が返ってきた
これで、正体をバラさずに遠出できる
優実の仕事は一週間ごとにシフトを提出できるらしく、
自分の予定に合わせて休んでくれた
サイドスワイプはご機嫌で訓練に取り掛かる
「何であいつ最近楽しそうなんだ？」
レノックスがジャズにこそっと問いかける
「なんでも、日本のお嬢ちゃんと良い雰囲気らしいぜ。」
「なんだって！！？」
遠くでワイワイ騒いでいるレノックスや加わったエップスなど知るよしもなく
サイドスワイプはタイヤを軽やかに転がし次々に剣で的を切っていった