Short

□しあわせ
2ページ/2ページ

「ジョルノ、このヘアピンさぁ」
「名前。僕のこと好きですか?」
「ヒェ…ッ?なに…?前も言ったというか吐かされた通り激推ししてますけど…やっぱ本人に言うのめっちゃ恥ずかしいなこれ」
「それは、僕が16歳になっても?」
「…はい??」

純粋に何を言っているのか理解出来ずに聞き返してしまったが、珍しく何だか弱気なジョルノに心が揺さぶられる。
抱きしめたくなる衝動にかられるのを必死に抑える。

「え、え?あの、ジョ、ジョルノのことは好きだよ?どんだけ歳重ねても、ずっと好き、です。ずっとジョルノと一緒にいたい」
「えっ」
「えっ?」

これまた珍しくジョルノの顔が不意にも赤くなる。数秒遅れて名前まで赤くなってしまう。
何故なら今まで"推してる"と口に出してはきたが、"好き"と言ったことはなかった。しかも言葉だけ聞くと遠回しのプロポーズのようだ。

「いや待って今のは、」
「いえ、いえ。嬉しい。名前の口からそれが聞けるなんて」
「待って待って、ちが──」

否定しようとした言葉はジョルノの唇に奪われた。

「違ってもいい。でも、どうか否定はしないで」
「ま゛ッッッッ?!?!?」

近い、顔が、近い。限界だった。
名前は頭が爆発したような感覚に襲われる。実際爆発ぐらいしたかもしれない。ぐらり、視界が揺れた。






むり。
(15歳っていうのは成長の一個の節目なんですよ。ある意味卒業っていうか。私の、推しからの。でも16歳以上になっても推しには変わりないんですよ。ストーカーは辞めるけど、応援は辞めないっていうか。目が覚めたら目の前に推し二人が並んでた時の気持ちを5文字以内で答えよ。なお一人はブチ切れてるとする)
(知らねぇーよ!それスタンド派遣してまで言うことか?頼むから休ませてくれねぇかな?)
(アッッッップリン買えなかったじゃん……)


前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ